中村敬斗が考えるゴール奪取のイメージ「純也くんが突破した時…」 カナダ戦は先発起用へ「明日もこの調子で」
日本代表は13日にカナダ代表戦に臨む
森保一監督率いる日本代表は10月12日、デンカビッグスワンスタジアムで行われる13日のカナダ代表戦に向けて公式練習に臨んだ。森保監督は体調不良で不参加のMF三笘薫の代役にMF中村敬斗を指名。中村は練習後に取材に応じて「リーグ・アンで得点とアシストも初めてできたので、明日もこの調子でいきたい」と、ゴールを誓った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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舞台が整った。9月にベルギー・ゲンクで行われたキリンチャレンジカップ・トルコ戦(4-2)では2ゴールをマーク。国際Aマッチわずか3試合の出場で3ゴールを記録している。左サイドは三笘という絶対的な存在がいながらも、少ない出場時間で結果を残してきた。日本代表の中でも圧倒的な決定力を誇る中村は、ゴールへの強い意識をのぞかせた。
「トルコ戦が45分、エルサルバドル戦も45分、代表経験は浅いほうだと思うので、これからカットインからのシュートとかゴール前のアイデアも増えると思う。チャンスをもらったことに感謝してやっていきたい。自分の形じゃなくても(点を)取れるようにならないとだめだと思うし、いろいろな形で点を取れれば幅が広がるので、カットインからのシュートには固執せずやっていきたい」
今夏、オーストリア1部LASKリンツからフランス1部スタッド・ランスに移籍。開幕から出番を増やすなかで9月17日のリーグ・アン第5節スタッド・ブレスト戦で初アシストをマーク。次節リール戦で初ゴールを記録した。チームメイトのMF伊東純也とはクラブでも両翼を担っており、中村も厚い信頼を寄せる。
「(ランスでは)伊東純也選手が右サイドにいて間違いなく突破がある。純也くんが突破したときに逆サイドからクロスに入る意識は前より強くなったと思う。1枚つぶれて僕のセカンドが絶対にあるし、そこが一番点を取れるタイミングだと思うので、一番のスプリントで入っていきたい。トルコ戦で2点取ってからチームに帰っていい流れで、調子が少しずつ上がってきたと感じている。得点とアシストもリーグ・アンで初めてできたので、明日もこの調子でいきたい」
17歳の時、三菱養和SCからガンバ大阪でプロキャリアをスタートさせた。J1複数クラブの争奪戦となりながら、1年目の2018年に指揮を執っていたレビー・クルピ監督の存在や将来海外でプレーすることを視野にG大阪を選んだ。鳴り物入りで加入しつつも、18年夏から率いた宮本恒靖監督には厳しい言葉もかけられた。それでも、熱心に居残り練習を続けて、シュートの決定力を磨いた。中村が練習場から引き揚げてくるのはトップチームの選手が帰宅した後だった。海外クラブではコンディションを管理されるため、なかなか居残り練習ができない現状だが、中村は自身を作り上げた土台を信じて下を見ずにプレーしてきた。
今年に入ってから日本代表に4回連続で招集され、しがみついてきた。左ウイングには三笘という絶対的な存在がいるが、実は中村は全く気にしていない。どんな小さいチャンスでも生かして、自身の価値を高めることだけに集中している。
「まだまだボーダーラインだと思っているので。危機感を持ってやっているし、出た時にアピールできるかが大事だと思うので、毎日100%でやっていく」
カナダ戦ではどんなプレーを見せるのか。新潟の地での輝きに期待が懸かる。