G大阪逆転年間3位「勢いぶつける」宇佐美3発演出 日刊スポーツ 11月23日(月)8時4分配信

<J1:G大阪4-0山形>◇第17節◇22日◇万博

万博が大歓声で揺れた。G大阪FW宇佐美貴史(23)が、3得点を演出し逆転のチャンピオンシップ(CS)出場へ導いた。山形に4発浴びせて快勝。年間 勝ち点3位だった東京が引き分け以下なら、CS出場が決まる状況となった。しばしの静寂を待って、東京ドローの情報が届いたベンチがガッツポーズすると、 選手は抱き合って喜んだ。

5分間だけ「万博の神様」が舞い降りた。0-0の後半16分、宇佐美の1本のクロスが流れを変えた。右から上げるとGKにはじかれ、こぼれ球をMF大森 がトラップして右足で決めた。「流れを作ることを意識していた」。直後の2点目、3点目もエースの右足から得点が生まれた。

来季から新スタジアムに移るため、万博では最後のリーグ戦。宇佐美にとっても大事な場所だ。物心がつく前、1枚のスーパーの福引券をきっかけに導かれ た。母美紀さん(54)が開幕したばかりのJリーグのペアチケットを当てた。幼い宇佐美を連れて足を運んだ。それ以来、一家は攻撃的なスタイルを突き通す ガンバのファンになった。この日も攻め倒した。「ガンバが貫いてきた戦い方をして終われたのはすごく良かった。万博に(CSへ)進ませてもらった」とエー スの顔も晴れやかだった。

見事な逆転劇。2試合前に年間勝ち点3位浮上も前節敗れ、同4位に転落。再び追う立場になった。それでも長谷川監督は「1年間精進した結果、サッカーの 神様がご褒美をくれたのかな」。28日に浦和とCS準決勝を戦う。宇佐美は「今の勢いをぶつけたい」。リーグ連覇へ向けてG大阪の逆襲はまだ終わらない。

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