G大阪・ポヤトス監督、鹿島戦を「ドイツ対日本」に例える 屈強なフィジカルに判断スピードで対抗
G大阪のダニエル・ポヤトス監督が27日、鹿島戦(29日・カシマ)に向けて大阪・吹田市内での練習後、取材に応じた。前節の新潟戦に勝利し、連敗を4で止めた鹿島に対し「難しいチームだという印象を持っています。前線には垣田選手、鈴木選手という空中戦に強い選手がいる。快適な試合にはならない。自分たちのボールの動かし方をはっきりと早く見つける必要があります」と警戒心を強めた。
指揮官はフィジカルや球際の強さを前面に押し出す鹿島と、ボールを動かしてスペースをつきたいG大阪の試合を「ドイツ対日本」に例えた。「素直にパワーでお互いぶつかりあうと負けるので、判断、頭とプレーのスピードで勝ちたい。フィジカルがドイツより強いチームは世界中を探してもなかなかないと思いますが、日本はスピード、カウンターで相手を苦しめることができた」と語り、カタールW杯で日本がドイツに勝利した試合を引き合いに出した。
今季いまだ1勝と結果が出ない自チームに目を向けると、1―1と引き分けた横浜FC戦では計22本のシュートを放ち、4度ポストやバーに嫌われた場面もあった。後半だけでシュート18本を放ったが、得点は前半にMF宇佐美が奪った1ゴールにとどまった。決定力を欠いた理由のひとつには、クロスと中央で待つ選手達のタイミングが合わなかった点があった。
この試合ではセンターFWを務めるFWジェバリらがニアに飛び込む動きが少なかったが、指揮官は別の課題を重要視した。「もちろんニアへの動きなど反省点はあるが、いる選手の特徴を見なければいけない。ジェバリの特徴は(RマドリードFW)ベンゼマのような選手だと思っています。ベンゼマはニアに入っていってすごく点を取る選手ではない。どこで、どういった能力を発揮できるかが重要。それは(宇佐美)貴史にも言えること。彼らがどこでベストの状態を出せるかが、大事だと思っています」。チームとして選手個々の特徴を引き出す必要性を説き、決定力不足改善を誓っていた。