ハリルジャパン 欧州クラブの草刈り場に 東スポWeb 11月10日(火)10時5分配信

日本代表FW宇佐美貴史(23=G大阪)の争奪戦を皮切りに、新たな展開へ――。ドイツクラブから関心を寄せられている宇佐美が8日、欧州再進出の意欲を 改めて口にした。今後はドイツに加えてスペインからのオファーも見込まれており、争奪戦勃発は必至の状況だ。さらにはJリーグ若手有望株をめぐる欧州クラ ブの動きが活発化、一気に国内組の大量流出へと発展しそうだ。

宇佐美はドイツ1部リーグのEフランクフルトをはじめ複数のクラブから関心を寄せられている。8日に行われた代表練習後には「チーム(G大阪)のことも あるし、何も言えないですけど…」と言葉を濁しながらも「そこ(移籍)に関してはポジティブにとらえている」と再挑戦への意欲を隠そうとしなかった。

かつてバイエルン・ミュンヘンやホッフェンハイム(ともにドイツ)に所属したものの、結果を出せず日本に戻った。この経験を生かせるドイツでの“リベン ジ”を基本線と考えているが、今夏に強豪ポルト(ポルトガル)が獲得を検討したように、他の欧州クラブからの注目度も上昇中だ。

欧州事情に詳しいJクラブ関係者は「スペインのクラブも狙っているようだ。もともと宇佐美はそっちでやりたい気持ちが強いが、向こうで日本人が結果を出 せていないからドイツ(移籍)が既定路線になっているというのもある。ただ乾のプレー次第で、状況はガラリと変わるかもしれない」と指摘する。

スペインは日本人選手にとって鬼門だが、エイバルのFW乾貴士(27)が現地で評価を高めつつある。ドリブルを得意とする乾が活躍し“日本人は使えな い”というイメージを払拭すれば、同じプレースタイルの宇佐美にオファーが殺到するというのだ。すでに名門アトレチコ・マドリードやバレンシアが調査を進 めているとの情報もある。

来年1月の移籍市場解禁を前に宇佐美の争奪戦に発展しそうだが、他にも日本人選手の獲得をめぐって欧州クラブの積極的な動きが目立っており、ハリルジャパンが“草刈り場”となる可能性も出ている。

昨オフから海外挑戦を目指すMF山口蛍(25=C大阪)に加え、U―22日本代表主将MF遠藤航(22=湘南)の評価が高騰。今回は代表不選出ながらハ リルジャパン常連のDF太田宏介(28=FC東京)のオランダ移籍やMF柴崎岳(23=鹿島)の欧州挑戦も浮上する。現体制でバックアップ入りしたDF鈴 木大輔(25=柏)も、ラヨ・バリェカノ(スペイン)がオファーを出したと8日に現地で報じられた。

今冬に日本代表や候補選手が大量に欧州進出を果たしそうな気配。今後の日本代表メンバーは、全員が海外クラブ所属になるのか?

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