川崎DF山根視来がG大阪戦を見返して感じた、攻撃のあと一歩。「何が長所なのかというのをもっと強気に」「最初に考えなきゃいけないのは攻撃」と考え明かす
4月15日、川崎フロンターレは名古屋グランパスを等々力競技場に迎えて対戦する。今季、ホーム初勝利に向けて大事な一戦となる。
■【動画】なぜそこに!? 山根視来の今季初ゴールはまさかのポジショニングからゲット!■
車屋紳太郎が出場停止となり、田邉秀斗も負傷で欠場が濃厚となるなど、前節のガンバ大阪戦の影響を受けて名古屋戦は最終ラインで数人の変更が出る。そんな状況にあっても川崎の右SBは不動で、この試合においても山根視来が君臨するはずだ。
ここまでチームが消化したリーグ戦7試合すべてにフル出場する山根は、北海道コンサドーレ札幌戦で得点も記録。ピッチを広く走り、川崎に大胆さをもたらしてきた。今季は最終ラインの構成メンバーの入れ替わりが激しいが、「やり方というのはみんな理解しています」と動じる様子はなく、さらに、「その中で起こるミスをカバーするという話なので、誰がどうだからというのはなくて、それぞれに長所があると思うので、そこを出していくというのが必要」と説く。
今季の川崎は先制点を献上する試合がかなり多く、守備と攻撃のバランスで難しさがあるのではと思ってしまうが、「最初に考えなきゃいけないのは攻撃のこと」と言い切ったうえで、「相手がどういう風に来るからこう準備しようというのは大切ですけど、そればかりになると」としたうえで、「それでいい試合もあるんですけど、リーグ戦が長いことを考えるとなかなか難しいので。やっぱり自分たちがサッカーするうえで何が長所なのかというのをもっと強気にやる必要がある」と続けた。
■「どこをやっていくことが一番フロンターレにとっていいの」
その山根が、ガンバ大阪戦を試合後に見返して感じたことがあった。「見返すと正直一本通っていればとか、ここがつながっていればチャンスになっていただろうなってシーンはあるし、自分の中でもここで出してほしいなというのもある」と、あと一歩という場面が多かったというのだ。シュート数こそ4本でそこにばかりクローズアップされるが、チャンスに至る萌芽はあったという。
だからこそ、「それは自分が出し手になったときもそうだと思うので、本当にそういうちょっとのところかなと。そんなに深刻に考えすぎても良くないかなと思うので、頭の中を1回クリアにしてどこをやっていくことが一番フロンターレにとっていいのか、をトライしていくことが大事かなと思います」とも話すのだ。
頼もしさを感じさせる山根だが、それはチームメイトからの感じ方でも同じ。選手から話を聞いていると、山根が出す「声」の存在感や意味としての大きさについて耳にする機会がとても多い。
実際、山根自身も意思の共有について「もちろんしてます」と語ったうえで、「同じシチュエーションというのはないですけど、こういう雰囲気の時はここにいてほしいという話はしますし、こういうアクションをしてほしいというのもある」と説明。そのうえで、「あとはそこに通す質というのは、突き詰めなきゃいけない」と言い切る。
「自分がチームのために貢献できるようにということだけを考えてやっています」と話す13番が、等々力競技場に勝利の笑顔をもたらす。