川崎DF車屋紳太郎が退場した“イエロー2枚”は妥当か? 家本元審判員は「アドバンテージを適用していれば、1枚目は注意に下がった」
「2枚目は勇気を持って止めるのが適切な判断」
Jリーグは4月9日、J1第7節のG大阪対川崎(2-0)を開催。この試合で、川崎の車屋紳太郎が二度の警告で退場となった事象がDAZNの配信番組『Jリーグ ジャッジリプレイ』で取り上げられ、ゲスト出演した元国際審判員の家本政明氏が見解を述べた。
【動画】ジャッジは妥当? 川崎DF車屋が退場となった52分と60分のファウルシーンをチェック!
問題となっているジャッジは2つで、まずは52分のシーンだ。右サイドを駆け上がったG大阪の半田陸を車屋がファウルで止めたところで主審がホイッスル。車屋にイエローカードを提示した。
続いて60分、車屋が石毛秀樹をタックルで倒すも、アドバンテージが適用され、G大阪のチャンスに。結局、最後は杉山直宏のパスが繋がらず、GKにキャッチされたところで主審がプレーを止め、車屋にイエローカードを提示。車屋は退場となった。
果たして、この判定は妥当だったのか。家本氏は52分のシーンについて、「警告の理由はSPA(スパ/相手の大きなチャンスとなる攻撃を阻止すること)」であると説明。続けて、以下のように持論を述べた。
「ただし、競技規則には『SPAによる反則にアドバンテージが適用された場合はイエローカードの対象ではなくなる』とも書かれている。G大阪の選手の反応を見ても、十分プレーできるように感じたので、主審はSPAがあったという認識はいいとしても、試合を止める意思決定は待つことができたのかなと思う。アドバンテージを適用していれば、SPAは成立しないので、1枚目のイエローカードは注意に下がったという話になります」
また二度目の警告については、車屋のファウルは「SPAよりかは、無謀なチャレンジなのでイエローカードは確定」と見解。そのうえでこう述べた。
「残念ながら1枚目は懲戒罰が消えなかった。そうなった時、競技規則には、『明らかな得点の機会を除き、著しく不正なプレー、乱暴な行為、または2つ目の警告となる反則を含む状況でアドバンテージを適用するべきではない』と明確に書かれてます」
2枚目のイエローカードは、明らかな得点機会でない限り、アドバンテージを適用するべきではないとし、「2枚目は勇気を持って止めてイエローカードを出して、レッドカードというのが適切な判断だったと思います」と語った。