豊富な運動量で攻守に存在感 ダワン、ガ大阪の初勝利に貢献
◇○ガ大阪2―0川崎●(9日・パナスタ)
ガンバ大阪が2―0で川崎フロンターレを降し、今季初勝利を挙げた。
ガ大阪は開幕から前節までの6試合を3分け3敗。苦しむチームに初勝利を呼び寄せたのは、豊富な運動量で攻守両面を支えたMFダワンだった。
両チームともに無得点で迎えた前半29分、MF石毛秀樹が右コーナーキックをゴール前に上げると、相手守備陣の隙間(すきま)に飛び込み、頭で押し込んだ。ダワンは身長177センチ、体重69キロと、とりわけ体が大きいわけではないが、跳躍力と当たり負けないコンタクト能力でヘディングを得意とする。「ハードなトレーニングで準備してきた結果」と、今季の2ゴール目を満足そうに振り返った。
守備面でもチームを支えた。前節の湘南戦では4失点して敗れるなど、ここまで攻守の連係は決して万全とは言えない。この日も序盤は、最終ラインと中盤の選手の間に距離が空くシーンがあった。そのスペースを突いてくる川崎のプレーヤーに素早く体を寄せ、相手の好機をつぶし続けた。ポヤトス監督は「難しい展開になった序盤に、チーム全体のバランスを取りながら試合を作ってくれた。彼の強さ、激しさは大きい」とたたえる。
ホームの大声援の中で、ようやく獲得した勝ち点3。加入1年目の昨季は、リーグ終盤までJ2降格圏内で戦う危機も味わった。それだけに「勝てたのがうれしい。ここから連勝できるように努力したい」と話す言葉に力が入った。【木村敦彦】