59度目大阪ダービーは1-1…微妙な判定もあり、消化不良気味の引き分け

59度目の「大阪ダービー」は1-1の痛み分けに終わった。26日にパナソニックスタジアム吹田で行われたYBCルヴァン・カップ1次リーグE組の第2戦。先制しながら逃げ切れなかったC大阪の小菊監督は「ダービーにふさわしい激闘だった。アウェーで勝ち点1は悪くない」と前を向き、後半ロスタイムに追いついたG大阪のポヤトス監督は「先制されたが、選手がリアクションを示してくれた。心底、勝つ価値があった試合だった」と悔しがった。

立ち上がりはホームのG大阪が中盤で激しいプレスをかけ、C大阪の攻撃の組み立てを封じる展開。その後は選手の立ち位置などを修正したC大阪が徐々にリズムをつかんだ。

すると後半7分、C大阪は「相手は最初からすごい圧力できていたので、後半に(運動量が)落ちると話していた」という毎熊が低い位置で相手のミスパスを拾うと、自ら持ち上がって先制。その後も優位に試合を進めた。

一方のG大阪は後半途中から福田、食野(めしの)と攻撃的な選手を投入して打開を図った。流れを引き寄せたのは「ダービーには強い思い入れがある。俺がやると言い聞かせていた」と振り返った食野の個人技。後半ロスタイムにめぐってきた好機で、ダワンからのパスを受け取ると、相手DFをかわして技ありの同点ゴールを決めた。

ダービーらしく激しいプレーの応酬となり、イエローカード7枚が提示された。YBCルヴァン杯の1次リーグではビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)は導入されておらず、終盤には微妙な判定もあり、両チームにとって消化不良気味の引き分けでもあった。それでも、「ダービーで互いに勝ちたい気持ち、モチベーションをもって臨んだ。ああいう形で失点したが、その後にチームが崩れずに勝ちにいく姿勢を示せた」とG大阪のダワン。C大阪の香川は「ゴール前の危険なエリアを突かれることが多く、最後もそこでやられたのが悔しい。ラインが低かったり、後手に回る場面が多かった。もっと自分たちで勇気をもって前からいかないといけない」と守備面での改善点を挙げた。両チームとも、大阪ダービーで得た収穫と課題をリーグ戦につなげたい。(北川信行)

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