新生・日本代表初陣はピッチ外も…次戦の出場狙うGK谷晃生「ダンくんのプレーを見ながら、自分もどうすべきか」
新生・森保ジャパンは24日の初陣でウルグアイ代表に引き分けた。たった1枠しかない正守護神争いに向け、出番がなかったGK谷晃生(G大阪)は次戦の出場を狙う。25日の練習後、「可能性がある、これから先につながるゲームだった」と前日の試合を総括した。
第2次森保監督体制の初陣で、ゴールを守ったのはGKシュミット・ダニエル(シントトロイデン)だった。前半38分にはMFフェデリコ・バルベルデ(R・マドリー)の素早い攻撃で失点を喫するも、その後はゴールを割らせず。後半30分にMF西村拓真(横浜FM)が同点ゴールを挙げ、1-1のドローに終わった。
谷はピッチ外から試合を観て、シュミットのプレーを参考にする。特に、日本はGKも攻撃のビルドアップに大きく関与。「ビルドアップでどこでどう関わるのか、どういうポジショニングを取ったら相手のプレスを受けにくいのか、ダンくんのプレーを見ながら、自分もどうすべきかは普段から話すようにはしている。うまくチームのやり方に合わせながらやれたら」。自身がゴール前に立ったところをしっかりとイメージしていた。
バルベルデのゴールシーンも振り返る。24歳のウルグアイ代表MFは前半38分、日本陣地内にこぼれたボールに反応して右足ボレー。ボールがポストに直撃すると、ボールウォッチャーになった日本選手たちをしり目に、一番早く反応したのはまたしてもバルベルデ。冷静に頭で押し込み、日本のゴールネットを揺らした。谷は「難しいですね、あれは。あれを触るのは厳しい」と回想。その上で取材陣の問いに対して、あえて失点を防ぐイメージを口にする。
「コーチングといっても、6万人が入った中で声が聞こえるかといったらそうではない。練習から(ボールウォッチャーにならない)意識を持つしかないと思うので、日ごろからGKが声をかけるのもそうですし、フィールドとコミュニケーションを取ったりしていければ、ああいうのも改善できる……でも、難しいですけどね」
カタールW杯から3か月が経つ。メンバーから漏れたものの、谷も世界基準に思いを巡らせていた。「ひとつのミスが命取りになるレベル。どれだけ積極的にプレーができるか、気持ちの部分が大きく左右するなと。そういう気持ちを持ってやるのは難しいですけど、そこを目指してやるには、細かいところを詰めていく必要がある」。W杯の舞台に上がるために、目の前の試合から意識を高く持つ構えだ。
新生・森保ジャパンの初陣を見るために、国立競技場には6万1855人が集結。声出し解禁の中で大きなエールも飛び交い、谷も感謝を示す。「後押しはすごく自分たちの力になる。自分たちにとってはホームというかやりやすい感覚」。試合開始前には大勢の観客を盛り上げるべく、大量の花火が上がった。無観客で行われた東京五輪のメンバーだった谷は「花火が上がっているのを見て、オリンピックはこれでやりたかったなと(笑)」と冗談交じりにド派手演出の感想を語っていた。