【記者の目】第2次森保ジャパン、吉田麻也外しは新リーダー台頭に期待か SBは世代交代

サッカー日本代表は15日、昨年のW杯カタール大会後の日本代表の初陣となる3月の親善試合2連戦(ウルグアイ戦=24日・国立、コロンビア戦=28日・ヨドコウ)のメンバー26人を発表した。カタールW杯では1次リーグでドイツ、スペインを破る成果を残した森保一監督(54)が、このタイミングでどんな変化をチームを加えるかに注目していたが、サプライズのひとつは前4年で主将を務めたDF吉田麻也=(34)シャルケ=が選外となったことだ。

来年1月のアジア杯への出場を目標に掲げていた吉田。彼を含めたベテランを外した理由について、森保監督は「彼らがやってくれる、ということは計算できるところがある。彼らがいなくなったときに、日本の力をどれだけつけていけるか」と説明した。センターバックのレギュラーというだけでなく、ピッチ内外でリーダーとして大きな存在感を放っていた吉田を外すことで、新たなリーダーの台頭にも期待しているように映る。

DF長友佑都(36)=FC東京=、酒井宏樹(32)=浦和=が招集外となったサイドバックは、一気に世代交代の波が押し寄せた。カタール組から残ったのはDF伊藤洋輝(23)=シュツットガルト=のみで、左のDFバングーナガンデ佳史扶(21)=FC東京=、右のDF半田陸(21)=G大阪=とパリ五輪世代が初招集。さらにDF橋岡大樹(23)=シントトロイデン=、菅原由勢(22)=AZ=と欧州でプレーする若手が加わった。誰がレギュラーとなるのか全く予想できないサイドバックは、文字通り全員にチャンスがある状況と言える。

若い選手や新顔が増えた中でも、吉田らベテランがいればチームはカタールW杯までの流れを踏襲し、スムーズにまとまっていくだろう。しかし新チームでは最年長はGKシュミット・ダニエル(31)で、MF遠藤航(30)、伊東純也(30)が続く状況に。以前から代表でプレーする選手達にも、新たに役割が与えられていくはず。新キャプテンについては「まだ決まっていません」と指揮官は明かしている。リーダー不在の中、誰がイニシアチブを取り、チームをまとめていくのかにも注目が集まる。

オーストリア1部で11ゴールと結果を出しているFW中村敬斗(22)=LASK=、DF角田涼太朗(23)=横浜M=も初招集され、25歳以下の選手が26人中19人となった第2次森保ジャパンの初戦。手探りの中でスタートするはずだが、自らの持ち味を発揮して爪痕を残す選手が、26年W杯に向けて生き残っていくことになる。(サッカー担当・金川誉)

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