東口に代わってスタメン起用のG大阪GK谷晃生「僕がそれを求めてきた」

◇明治安田生命J1第1節 G大阪2―2柏(2023年2月18日 三協F柏)

G大阪の“聖域”を崩した。14年の加入後、負傷以外ではリーグ戦全試合スタメンのGK東口順昭に代わり、3年間の“武者修行”から今季復帰したGK谷晃生がスタメンでゴールマウスを守った。

「G大阪は育ったクラブで、J1出場は初めて。納得させなければいけないと思っていました」。果敢にハイボールへ飛び出し、前半10分には1体1のピンチでセーブ。終了間際のPKを含む2失点を喫したが「チームとしてやり方の中で、まずはできたかな、と」と自信を深めた。

20年に湘南に期限付き移籍。J1デビューを飾り、21年東京五輪では正守護神としてプレーした。その後は日本代表にも選出。W杯カタール大会メンバー入りこそ逃したもののJ屈指の守護神に成長した。だがG大阪でデビューするには東口という“神”を超えなければならない。「僕がそれを求めてきた」。そして3年間積み上げてきたものが間違えていなかったと、一つ証明できた。

とはいえ、ポヤトス監督は「相手を分析した中での判断で、空中戦のところが多くなるかなと思ったので今回は谷を使いました。ただ谷をこの初戦で使ったからといって、今後全部の試合で谷がプレーしていくという意味合いは全くない。東口も本当に素晴らしいGK。彼に惚れ切っている。それぐらい彼のことはいい選手だと思っている」と今後も競争が続くことを明言。谷自身も「一つのミスで結果は変わる。パフォーマンスで圧倒させていくしかない」と気持ちを引き締める。

かつて名古屋で起こった楢崎正剛VS川島永嗣に匹敵するハイレベルな守護神争い。そこに、この日ベンチ外だったGK一森純もいる。新生・G大阪の定位置争いは、まだ始まったばかりだ。

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