本田圭佑は「背伸びの天才」堂安律、鎌田大地を発掘した二宮博氏が京産大体育会学生に特別講義

サッカー日本代表のMF堂安律(24)、MF鎌田大地(26)らを発掘した元G大阪強化部スカウト部長の二宮博氏(61)=バリュエンスホールディングスシニアスペシャリスト=が9日、大阪市浪速区の産経新聞社で、京産大の体育会学生を対象にしたインターンシップで特別講義を行った。

二宮氏は愛媛県の中学校教諭からJリーグ創成期の1994年、G大阪に転職し、スカウトとして多くの選手に携わった。昨冬のカタールワールドカップを振り返りながら熱弁。ワールドカップの後、帰国した堂安と慰労会で再会したときのエピソードなどを披露した。

エリートぞろいの下部組織の中から、ユース(高校生)に昇格できなかった鎌田、MF本田圭佑(36)、GK東口順昭(36)らに昇格できない旨を伝え、本人の希望や適性、今後の伸びしろを考えた進学先の高校を探したのが二宮氏。その選手たちがのちに日本代表にまで成長した例を挙げながら「本田は同じポジションに同じ左利きの家長昭博(現川崎)がいたので3年間補欠だった。それがW杯で3大会連続ゴールをあげる選手になった。誰もこうなるとは当時思っていなかった」と振り返った。不遇だったG大阪を離れ、石川県の星稜高で大きく飛躍した本田について、二宮氏が星稜高の指導者に「どうしてあれだけ伸びたのか」と尋ねたところ「本田は3年間ミーティングでは一番前に座っていた。すべてのことを吸収しようとしていた。考え方がすごい。背伸びの天才だった」という答えが帰ってきたという。

挫折を味わった選手がのちに成功する共通点として「大きな夢を持ち続ける力、あらゆる環境に順応する力、保護者、周囲に感謝する気持ち」を挙げた。

バリュエンスホールディングスは二宮氏がG大阪のスカウト時代、MFとして獲得した嵜本晋輔氏(40)が起業し、代表取締役社長を務めている。同社は関東1部に所属する南葛SCを運営し、将来のJリーグ昇格を目指している。

産経新聞社は京産大と協定を結び、体育会系の学生を対象にしたインターンシップを行っている。

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