【ナビスコ杯】遠藤、G大阪2連覇へ「100%以上の力を出す」 スポーツ報知 10月31日(土)7時6分配信

◆ナビスコ杯 ▽決勝 鹿島―G大阪(31日・埼玉スタジアム)

公式練習が30日、埼玉スタジアムで行われ、両クラブの大黒柱がタイトル奪取を宣言した。大会連覇を目指すG大阪は、司令塔MF遠藤保仁(35)が 「100%以上の力を出す」と断言。また、3年ぶり6度目の頂点を目指す鹿島は、主将のMF小笠原満男(36)がクラブの第4期黄金期確立に向け、この優 勝を「きっかけにしたい」と応戦し、バチバチの火花を散らした。両チームの決勝戦での激突は初めて。意地とプライドをかけた熱戦になりそうだ。

リラックスした表情で、遠藤は長谷川健太監督(50)とともに記者会見場に現れた。決勝のポイントを問われると「相手GKの手が届かないところにシュー トを打つこと。あ、(ゴール)枠内で」。脱力感たっぷりの口調で会場を笑わせる余裕を見せた。連覇に向けた気負いや重圧はみじんも感じさせなかった。

鹿島戦は過去にも“いつもの遠藤”ではない顔を見せてきた。「よき仲間でライバル」と語る小笠原の存在が、普段はあまり表に出ない闘争心を呼び覚ます。 相手の守備をひょうひょうといなし、攻撃のリズムを作るのが普段の遠藤スタイル。しかし、激しく体をぶつけ、闘争心むき出しでボールを奪いにくる同期生に 対して、遠藤も同じスタイルで対抗。中盤でぶつかり合うふたりの直接対決は、東西の雄ともいえる両クラブの対戦で名物になっている。さらに「鹿島は国内で 一番タイトルを取っている。僕らはそれに追いつけ、追い越せでやっている」とクラブとしての対抗心も隠そうとはしなかった。

ナビスコ杯はここまで日本代表4人(MF宇佐美、DF丹羽、米倉、GK東口)を欠いた中で勝ち上がった。チーム力の充実に手応えを感じている長谷川監督 は「今季もチャンスがあるなら、3冠すべて狙いたい」。遠藤も「ベンチに入れなかった仲間、スタッフのためにも、カップを大阪に持って帰りたい」とうなず いた。2年連続3冠という、鹿島ですら成し遂げていない偉業へ、まずは“1冠目”をつかみにかかる。(金川 誉)

◆ヤマザキナビスコ杯 1992年に創設され、95年を除き毎年開催。今大会で23回目。同一スポンサーによる世界最長のカップ戦として、ギネス世界記 録に認定された。98年から決勝を国立競技場で開催していたが、改修工事のため昨年より埼玉スタジアムで開催。優勝賞金は1億円。最多優勝は鹿島の5回。 優勝チームには翌年、スルガ銀行チャンピオンシップの出場権が与えられる。

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