G大阪FW鈴木武蔵主催の「MUSASHI CUP」が23日から北海道で開催…札幌MF荒野拓馬とともに思いを語る
G大阪FW鈴木武蔵(28)が代表理事を務める特定非営利活動法人のHokkaido Dreamが11月23、26、27日の3日間に渡って「MUSASHI CUP―Battle of Hokkaido―」を北海道の2地区(23日=空知地区・長沼スポーツセンター、26、27日=旭川地区・同市内)で開催する。子供たちとの交流を楽しみにする鈴木と、札幌MF荒野拓馬(29)が、開催への思いを語った。
MUSASHI CUPは過去にも北海道の札幌、苫小牧、旭川で行われ、今回が4回目の開催。子どもたちが仲間との交流を通して成長できる機会の提供、現役選手が地域の子どもに最大限の還元を行う、スポーツを通した地域創生などを目的とし、今後も各地で展開する予定となっている。
鈴「こうして4回目を迎えられることがすごくうれしい。昔から、子供は大好き。夢とか希望を与える立場のはずの僕が、毎回活力や楽しさをもらっている。タクマと一緒に参加できるのは2019年の第1回以来かな?」
荒「久々だし楽しみだよね。2人そろうと、より良さも出ると思うし。最初は東雁来にある札幌サッカーアミューズメントパークから始まって・・・こうして色んな所で開催させてもらえるようになった。やりがいもヒシヒシと感じるし、ムサシと協力して盛り上げていきたいね」
2人にとっても、子供の頃のプロ選手との交流は、将来の大きな財産になった。
鈴「僕も小学生の頃に、ザスパ草津のスクールに参加して、今でも鮮明に覚えているほど貴重な思い出。そういう体験は、サッカー少年少女の心にずっと残っていくものだと思うので。いい刺激、思い出を与えられたら」
荒「プロの選手が訪問して、触れ合える場ってサッカー少年少女たちにとっては本当に貴重。長沼のような小さな町の子たちにも、将来の夢とか目標を得られる、良いきっかけになれば」
選手としてピッチで戦う傍ら、オフシーズンなどを利用して活動の幅を広げてきた。Hokkaido Dreamでは、フードロス問題の解消を手助けするレスキューヒーローや、児童養護施設訪問なども定期的に取り組んできた。
鈴「現役を退いたあとでは、もしかしたら開催の価値は下がってしまうかもしれない。所属チームを通したサッカー教室とはまた違う形で、僕ら選手側のセカンドキャリアを考える上でもいい勉強になると思っている。サッカー選手として社会にどうやって役立っていくか。自分たちで考えながら、自発的にやっていくことに意味があるんじゃないか」
荒「色んな人たちに自分たちが関わって手助けできるのはやっぱりうれしい。シーズン中は難しくても、オフだからこそ自分たちがよりできることはある。武蔵が先頭でやっていることを一緒に全力でサポートしていけたら。思いの強さは武蔵に負けないけどね(笑い)」
レスキューヒーローの活動を通じ、長沼町など各地の農家とも関わってきた。MUSASHI CUPには、札幌で訪問した児童養護施設の子供たちも招いて、さらなる交流も図る。
鈴「コロナ禍で長沼の農家さんたちとも縁が出来て。人手不足は深刻で、外国人の方を雇うにしてもコストがかかってしまったり、後継者問題もあると聞く。児童養護施設の子供たちは18歳で出て行かなければいけないルールの中で、就職先が決まっていない子も少なくないと聞く。単なるお金での寄付という形ではなく、何かできないかとずっと思いを巡らせてきた。今は、農家さんと協力しながら町に直売所を設置して、子供たちも働きながらお互いに支え合える環境作りなども考えています」
23日は空知地区で開催(協力=空知地区サッカー協会、同第4種委員会)。長沼スポーツセンターが会場で、空知地区サッカー協会所属のU―12(12歳以下)で構成されたチームが参加する。26、27日は旭川地区で開催(協力=旭川地区サッカー協会、同第4種委員会)。旭川市内や近郊の小学校体育館などが会場となる予定で、旭川地区サッカー協会所属のU―12で構成されたチームが参加。2地区の勝者により代表決定戦を行い、来年2月予定の全国大会(予定)出場権も与えられる。空知での大会後には、サッカー教室も予定。鈴木、荒野らJリーガーに、創設1年目で道リーグを勝ち抜き、JFL昇格を懸けた全国地域チャンピオンズリーグまで進出したBTOPサンクくりやまの選手たちも加わり、子供たちにサッカーの楽しさを伝えていく。
Hokkaido Dreamはかつて札幌に所属し現G大阪の鈴木が代表理事を務め、荒野、札幌GK菅野孝憲(38)などが賛同。Jリーガーの間で、その輪は拡大中で、社会のためを思いながら、チャリティー活動などを展開している( https://hokkaidoream.org/ )。



