ガンバにあって京都サンガにない「地力」とは 曺貴裁監督に質問した
(13日、J1参入プレーオフ決定戦、京都サンガ《J1・16位》1―1ロアッソ熊本《J2・4位》=規定により京都がJ1に残留)
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10月初旬。2010年以来のJ1を戦う京都は残留圏内の13位にいた。このとき、同じ関西のガンバ大阪は自動降格圏の17位に沈んでいた。
練習後の取材で、京都の曺貴裁(チョウキジェ)監督はつぶやいた。
「でもな、ガンバは地力あるしな」
最終的にガ大阪は15位に滑り込んだ。一方で京都は逆転されて16位になり、プレーオフを戦うことになった。
「地力」とは何を指して言ったのか。ずっと気になっていた。
プレーオフ決定戦を前に曺監督に聞いた。
「サンガにはJ1で厳しい戦いを経験している選手が少ない。あわてたり、パニックになったりする傾向がある。地力というのはJ1で長くプレーしないと身につかないと思う」
よどみなく答えが返ってきた。
敗れれば、またJ2に降格してしまうこの日の熊本戦。
後半に追いつかれ、さらに猛攻を許した。
シュートがポストに当たるなど、あわやという決定機も作られた。
なんとかしのいだが、若い選手が多いチームには課題が残った。
DF麻田将吾(24)は言った。
「バタバタしないよう、どれだけできるかも自分たちの力量。もっとできたと思う」
薄氷を踏みながらも、来季もJ1で戦う権利をつかみとった。
地力を蓄えていくシーズンになる。(内田快)



