G大阪、残留圏の15位浮上 食野亮太郎の「反骨心」と負傷明けパトリックの覚悟

明治安田生命J1リーグ第33節 G大阪2―0磐田(29日、パナスタ)

G大阪がホーム・パナスタで約4か月振りの勝利を挙げ、J1残留圏の15位に浮上した。途中出場したMF食野亮太郎、FWパトリックのゴールで磐田に2―0と勝利。かつてのレジェンド・磐田MF遠藤保仁が初めて同スタジアムに帰ってきた試合を制し、J1残留に向けて大きな勝利をつかんだ。

前半は優位に試合を進めながらも、同41分にはMF小野瀬が決定機を外すなど0―0で折り返し。後半14分には磐田MF遠藤が決定機を迎えたが、荒れた芝でバウンドが変化したこともありシュートは枠外に。その直後、同時投入された食野とパトリックが試合を動かした。後半21分、DF黒川の縦パスを受けたMF山本がタイミングよく中央の食野へ。「一番好きな形」でパスを受けた食野は、得意のドリブルで相手を揺さぶり、股下を狙って左足ミドルをねじ込んだ。

さらに同28分、パトリックがDFを背負いながら、オーバーヘッドキックで追加点。「シュートを打つためにはあの選択肢しかなかった。自分の夢としてオーバーヘッドで得点できたら…と思っていたし、それがたくさんのサポーターの前で、この状況で取れたというのはすごくうれしい」と話した。息子のフェリペ君にも「僕がいつか、オーバーヘッドで決めるから見ておけよ」と約束していたという劇的ゴールで、リードを広げた。

ベンチスタートから試合を決めたふたり。大一番で先発から外れた食野は「反骨心が自分の真骨頂だと思う。悔しさをいい方向に向けられたことが、今日のゴールにつながった」と明かした。また負傷でこの試合の出場が危ぶまれていたパトリックも「メディカルスタッフが、この試合に向けてきっちり計画を立ててくれたことがすべて。ケガの状況はすごく難しかったんですが、ピッチに立った以上、チームのために全力で戦う、と決断していた」と語り、周囲のサポートに感謝した。

松田浩監督は「どちらに転んでもおかしくない展開でした。選手の勝ちたいという気持ち、ホームのサポーターの皆さんの後押しというあたりに(勝利の)理由を持っていくしかない」と、選手たちの頑張りとサポーターの声援をたたえた。残りは1試合。11月5日のアウェー・鹿島戦に勝利すれば自力で残留を決める状況まで持ち込み、運命の最終節に挑む。

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