[関東]大学3年生有望株のJ内定続々…磐田内定植村「オリンピックに近づく道」G大阪内定今野「即戦力で戦えるように」
今年も大学最終学年を前にJリーグ内定を決める選手が多く出ている。この傾向は2018年に特別指定選手制度の規定が、入団内定を条件とするように変更になったことが大きく影響しており、体制の変更が頻繁に行われるサッカー界においては弊害を指摘する声もあるが、大学生のうちから内定先でのデビューが可能となることから、好意的な意見を持つ選手は多い。
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現大学3年生世代の有力選手の進路が続々と決まってきている。下部組織出身の選手を早めに確保するケースも増えており、ヴィッセル神戸が筑波大のMF山内翔を、名古屋グランパスが立正大のMF榊原杏太と関西学院大のMF倍井謙の“帰還”を早々に決めた。
もちろん、育成組織出身以外の選手も対象になる。ジュビロ磐田は7月に早稲田大のMF植村洋斗(3年=日大藤沢高)を、8月に入るとガンバ大阪がDF今野息吹(3年=三菱養和SCユース)の入団内定を発表した。
植村は3年生ながら臙脂の10番を背負い、先日まで韓国とカンボジア遠征を行った全日本大学選抜(カンボジアはU-23日本代表として遠征)にも選ばれる大学屈指のボランチだ。磐田には今春のキャンプから参加。「一番最初に声をかけてくれて、熱を感じた。チームのスタイルも自分に合いましたし、このチームでプレーしたいと思った」ことで、オファーを快諾したという。
お手本となる選手がいることも、大きく影響した様子。「オーラが凄すぎるので、話しかけられる雰囲気じゃないけど(笑)、プレーをみれば凄いのは分かる。同じポジションなので盗めるものはあると思うし、自分のパフォーマンスに繋げられればと思います」と、大ベテランのMF遠藤保仁への羨望の眼差しを向ける。
「自分はオリンピック世代なので、少しでも早くJでプレーすることがオリンピックに近づく道だと考えました。あと1年半あるし、在学中は大学優先になると思うけど、(同じ週に)Jリーグに出て、大学の試合出るということも出来ると思う。可能性がある限りチャレンジして行きたいと思います」
今野も今春のG大阪のキャンプに参加。すぐに獲得オファーに繋げるほどのアピールに成功した。個人的には高校時代に所属した三菱養和で1学年先輩だったFW中村敬斗(LASKリンツ)が在籍したクラブで縁も感じており、「雰囲気がよくて、サイドで仕掛けるチームなので、自分のプレースタイルに合っているなと思った」と即決したという。
先月上旬にも2週間ほどチーム練習に帯同。法政大では現在、左WBで出場しているが、G大阪では左SBになる。ポジションを争うことになるDF藤春廣輝やDF黒川圭介とは特にコミュニケーションを取ることができたという。「藤春選手や黒川選手はクロス一個に対するこだわり、守備に対するこだわりは自分にないものがあった。意識の差はすごく刺激になりました」。
「大学に入った時から早い段階でプロを決めようと思っていました。でも(先輩の)上田綺世くんは大学3年の途中からプロに行ったけど、それに比べると自分はまだまだ。プロに行くまで1年半あるので、自分を高めていって、プロに入った時に即戦力で戦えるようにしたいと思います」
これらの選手以外にも、現3年生世代はU-21日本代表に選ばれる明治大のFW佐藤恵允(3年=実践学園高)、同大のDF岡哲平(3年=FC東京U-18)やFW太田龍之介(3年=岡山U-18)、桐蔭横浜大のMF山内日向汰(3年=川崎U-18)ら、現時点でもJリーグで即戦力になりうる選手が多数いる。未来のスター候補生は次々と育っている。