9月にU-20W杯アジア1次予選。U-19日本代表候補が練習試合でU-19ベトナム代表に5-0勝利
[8.17 練習試合 U-19日本代表候補 5-0 U-19ベトナム代表] AFC U20アジアカップウズベキスタン2023予選(9月10日~18日、ラオス)を控えるU-19日本代表候補は千葉合宿最終日の17日、U-19ベトナム代表と練習試合(40分×3本)を行い、5-0で快勝した。
U-19代表候補は4-2-3-1システムでスタート。GK木村凌也(日本大)、右SB屋敷優成(大分)、CB菊地脩太(清水)、ゲーム主将のCB田中隼人(柏)、左SB松田隼風(水戸)、中盤は吉田温紀(名古屋)と藤原健介(磐田)のダブルボランチ、右SH永長鷹虎(川崎F)、左SH山崎太新(筑波大)、トップ下が北野颯太(C大阪)、1トップに熊田直紀(FC東京U-18)が入った。
前半14分、U-19代表候補は左サイドから崩し、松田の左足クロスを熊田が頭で合わせて先制。19分には山崎の折り返しを熊田が左足で狙うなど畳み掛けようとする。一方のベトナムも中盤で数的優位を作るなど、ボールを繋いで攻め返す。U-19代表候補はサイドからの仕掛けを止められず、菊地のシュートブロックで難を逃れるシーンもあった。
ただし、U-19代表候補は切り替え速い守備とサイド攻撃を継続。38分には屋敷のグラウンダーのラストパスが北野に通る。ゴール至近距離からのシュートは、好セーブを連発していたGKカオ・バン・ビンに止められてしまったが、1-0で1本目を終えた。
U-19代表候補は2本目開始から木村、田中、北野、熊田に代えてGK春名竜聖(C大阪U-18)、MF保田堅心(大分U-18)、2トップに内藤大和(甲府)と升掛友護(柏)を送り出し、吉田をCBへ移行した。
2本目序盤、ミスから相手にロングシュートを許したU-19代表候補だが、8分には永長がカットインから左足シュート。これがファーポストをかすめる。U-19代表候補は高い位置での奪い返しに成功。相手にビルドアップを許さず、ボールを握って攻め続けていた。だが、暑さの中でロストも増え、存在感を放つ10番MFクァット・バン・カンのカウンターを受けるなど、相手を圧倒するまでには至らない。
それでも、吉田の巧みな守備対応など無失点を続けるU-19代表候補は、2本目20分にメンバーを大きく入れ替え、右SB桒原陸人(G大阪ユース)、CB高井幸大(川崎F U-18)、CB東廉太(FC東京U-18)、左SB楢原慶輝(鳥栖U-18)、ダブルボランチの一角に石渡ネルソン(C大阪U-18)、左SH熊取谷一星(明治大)、FW熊田を投入。屋敷、菊地、松田、藤原、保田、永長、山崎が下がり、吉田がボランチ、升掛が右SHへ移った。
U-19代表候補はいずれもスプリントを繰り返す桒原と楢原の両SBや升掛のクロスがゴール前へ入る。ただし、この日はチーム全体的にクロスの精度を欠き、相手にプレッシャーをかけることができない。38分には熊取谷が巧みなドリブルで2人をかわしてPAへ潜り込み、右足シュート。だが、GKに止められ、熊取谷のクロスから桒原の放った右足シュートもわずかにゴール左へ外れた。
U-19代表候補は春名、吉田、升掛、内藤、熊田をGK彼島優(流通経済大)、ボランチ・保田、右SH中村仁郎(G大阪)、FW横山歩夢(松本)、FW坂本一彩(G大阪)へ変更した3本目、待望の追加点を奪う。
5分、保田の縦パスを横山が1タッチで落とすと、熊取谷がダイレクトで左足を強振して2点目。7分にも、縦パスで左サイドを突いた熊取谷のクロスを坂本が頭で決めて3-0とする。その後も熊取谷のミドルシュート、中村の圧倒的な個人技からの左足シュート、坂本のクロスバー直撃シュートなどで攻め続けるU-19代表候補は33分、左中間から仕掛けた横山がPKを獲得。これを自ら右足で決めると、35分にも坂本がパスを警戒する相手の逆を取る形で右足シュートを突き刺し、5-0で試合を終えた。
2023年U-20ワールドカップアジア1次予選に当たるAFC U20アジアカップウズベキスタン2023予選開幕まで1か月弱。今回、3日開催された短期合宿は、全体練習が1回のみであとはセットプレーと試合のみという内容だった。
コンディションにバラつきがある中、「Jリーグに出ているコンディションの良い選手たち」(冨樫剛一監督)に当たる坂本と横山が2トップを組んだ3本目に4得点。攻撃的なポジションを得意とする楢原が左SBで好プレーを見せた。色々な状況に対応できるように選手の組み合わせ、ポジションもテスト。現状でできる限りの準備をしてアジアの戦いへ向かう。
チームが掲げる目標は世界一。冨樫監督は中1日で計4試合を戦う1次予選へ向けて、「僕らのチームは強度が高くて左右されないチームという2つのテーマの中で、自分たちが左右されないで淡々としっかり4試合を戦って行けるかどうかを見ていきたいというか、そういうチームで戦いたいなと考えています」。強度の高いチーム、いかなる状況でも左右されないチームになってまずは最初の関門を突破する。