降格圏のG大阪、片野坂知宏監督の解任を発表…後任は松田浩氏が就任
ガンバ大阪は17日、片野坂知宏監督を解任することを発表した。なお、後任として同クラブのトップチームコーチを務めていた松田浩氏が就任したことも併せて伝えている。
現在51歳の片野坂氏はサンフレッチェ広島や柏レイソル、大分トリニータなどでプレー。現役引退後は、指導者としてキャリアをスタートさせると、2006年に大分のU-15コーチに就任した。その後、G大阪や広島でもコーチを務め、2016年に大分の監督に着任。就任初年度から明治安田生命J3リーグに低迷していた同クラブを明治安田生命J2リーグの舞台に戻すと、2018シーズンには明治安田生命J1リーグ昇格へ導く。大分での手腕が評価された同氏は、今シーズンからガンバ大阪で指揮を執っていたものの、第25節終了時点(G大阪は1試合未消化)で6勝6分け13敗、勝ち点「22」で降格圏となる17位に沈んでいた。
解任が決定した片野坂氏はG大阪のクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「いつもガンバ大阪への応援並びにサポートありがとうございます。この度、監督を退くことになりました。約半年間という短い期間でしたが、一緒に最後まで諦めず勝利の為に戦ってくれた選手、スタッフ、そしてどんなときでも応援・サポートしてくださったファン・サポーターの皆様、またガンバ大阪のスポンサーの皆様、そして小野社長を始めとするクラブスタッフの皆様に深く感謝申し上げます。今シーズン強いガンバを取り戻す為に選手と共に積み上げたなかで、たくさんの勝利で皆様と喜びを分かち合う為に戦いましたが、残念ながら私の力不足によりご期待に応えられず、悔しい思いと残念な結果しか出す事ができませんでした。本当に申し訳ありませんでした。これから新しい指揮官の下、残留という目標に向かってチーム一丸となり、必ず達成できるのを信じております。本当にありがとうございました」
現在61歳の松田氏は、広島やヴィッセル神戸などでプレー。現役引退後は指導者の道へ進み、神戸やアビスパ福岡などを歴任。また、JFAナショナルトレセンのコーチやV・ファーレン長崎の育成部長兼アカデミーダイレクターなども務めた。2021年5月に長崎の監督に就任した松田氏は、今年6月12日に同クラブを退任。8月9日にG大阪のトップチームコーチに就任していた。
新監督に就任した松田氏はクラブ公式サイトで「このたび指揮を取らせていただくことになりました。とにかく今は目の前の試合をしっかり取りに行くことだけに集中し、選手・スタッフ一丸となってこの厳しい状況を乗り越えるだけです。どうか最後まで熱い声援をよろしくお願いいたします」と意気込みを語っている。
また、監督交代に際し、小野忠史代表取締役社長もクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「この度、片野坂監督との契約を解除することにいたしました。今季、強いガンバを取り戻すため、ガンバ大阪を良く知り、これまで多くのタイトル獲得に関わっていただいた片野坂氏を監督に招聘いたしました。チーム成績の向上はもちろんですが、チームとしての一体感を生み出すことも期待し、片野坂氏の素晴らしい人柄でしっかりとチームを一つにしていただいたと思います。しかしながら、シーズン序盤より新型コロナウイルスによる活動休止や主力選手の怪我人の多発により、思うようなチーム作りが出来ませんでした。また、夏期の選手獲得により戦力アップを図りましたが、浮上のきっかけを掴めない状況が続いております。チーム再建には時間がかかるのは理解しておりますが、残り10試合となり、現実的な目標がJ1残留となったため、このタイミングで松田新監督へ交代する決断をいたしました。残り試合、厳しい戦いが続きます。本日のミーティングでは、ファン・サポーターの皆様、スポンサーの皆様、ホームタウンの皆様、ガンバに関わる全ての皆様のために、クラブ一丸となって戦い、必ずJ1残留を果たすことを選手とともに決意いたしました。引き続き、ご支援、ご声援よろしくお願いいたします」