「本気で楽しむ」ネイマールの“仰天プレー”にどよめいたスタジアム【G大阪vsPSG】(1)
【親善試合 ガンバ大阪vsパリ・サンジェルマン 2022年7月25日 19:00キックオフ】
■【動画】ブラジル代表ネイマールが盛り上げたG大阪対PSG戦
リオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・エムバぺのMNMをはじめ豪華すぎる顔ぶれのスーパースター軍団は、3試合全てで超満員札止めの観衆を集め、うち2試合でスタジアムの新記録を更新。PSGの27年ぶりのジャパンツアーは大盛況のうちに幕を閉じた。
最後の相手はガンバ大阪。浦和戦から中1日という日程で行われたが、PSGはツアー最多の6ゴールを奪い観衆を魅了した。
そんな中、話題の中心になるプレーを見せたのがネイマールだ。抜群の間合いと緩急自在のボールコントロールで「ボールを取れる気がしなかった」(倉田秋)彼は、PSMでしか不可能なプレーでもスタジアムを盛り上げた。
30分、ペナルティエリア内で三浦弦太と対峙したネイマールは、縦に持ち出すと折り返しではなく切り返しを選択。すると、中へ向かうボールをブロックしようとスライディングで飛び込んだ三浦の軸足が勢いそのままにネイマールの足を刈ってしまい、主審はPKの判定を下した。
■ネイマールは公式戦ではないこの試合を自身が楽しむ遊び場にしていた
ネイマールは足の甲を押さえて痛がっていたが、PKが与えられたことを確認するとすぐにボールを確保し、キッカーとしてスポットに向かった。なにやらおかしい。
直後に場内ビジョンにリプレイが流れると、スタジアムがどよめいた。三浦は直前で足をしっかり引いており、ネイマールが自ら飛び上がって倒れるように見えるものだったからだ。たとえ微かに触れていたとしても、あまりにも大げさだった。
VARの存在がない試合のため判定はそのまま。キッカーのネイマールは東口順昭の顔を見つめると、蹴る瞬間まで見続けて悠々と逆を突いてみせた。
PKの駆け引きについて東口は試合後「遊ばれた」という言葉で振り返ったが、ネイマールは公式戦ではないこの試合を自身が楽しむ遊び場にしていた。
PKをダイブで獲得することは、VARが導入されている現在の公式戦では不可能だ。PK獲得のチャレンジはPSMならではの遊びであり、日本ではファンサービスとしても機能した。リプレイを見てどよめいたスタジアムは、ホームゴール裏のガンバサポーターから欺きに対するブーイングが発生するとの同時に、他のエリアからは大きな笑いも生まれた。「”あの”ダイブを生で見れた」という盛り上がりが確実にあった。



