<J1>ガ大阪、無事これ遠藤 通算500試合出場 毎日新聞 10月19日(月)11時42分配信

◇けがと無縁 衰えぬプレー

J1ガ大阪の遠藤保仁が17日の浦和戦(万博)でJ1通算500試合出場を果たした。同じ日に大台に乗せた横浜マの中沢佑二(37)も含め、達成者は5 人だけ。J2で1年を過ごしたにもかかわらず、史上最年少の35歳で節目に到達した。故障が少なく、年齢を重ねても衰えないプレーが大記録を後押しした。

11月7日まで続く連戦を見据え、一部の主力が休みとなった17日。「休ませたいが、代えが利かない選手」と、長谷川健太監督は2-0とリードした状況 でも遠藤をピッチから下げることはなかった。90分間走り続けた後、遠藤は普段と変わらぬひょうひょうとした表情で500試合を振り返った。「良い時も悪 い時もあった。監督やチームメートに支えられ、ここまで来られてうれしい」

1998年に鹿児島実高から横浜フリューゲルス(当時)に加入して17年。ウイルス性肝炎で入院した2006年とウイルス感染症を患った08年に長期離 脱した程度で、けがとほとんど無縁の競技生活を送っている。「特別何かしているわけではない」と本人は言うが、自分のペースを崩さないところが幸いしてい るのかもしれない。

広い視野と、状況に応じた的確なパス。試合の流れを作り出す能力にたけ、日本代表でも14年のワールドカップ(W杯)まで3大会連続でメンバーに選ばれ るなど「日本の心臓」の役割を果たしてきた。右足から繰り出す正確なキックを武器に、J1通算得点も98点と歴代12位につける。

そんな遠藤に、「ピッチにいるだけで落ち着く」と長谷川監督は最大級の賛辞を贈り、チームで遠藤とダブルボランチを組む今野泰幸(32)は「ヤットさん (遠藤)の後ろでプレーしたことで、ボランチはどういうプレーをすればチームが良くなるか学べた」と尊敬の言葉を口にする。

J1のキャリアで印象的な試合を問われ、遠藤は「(入団後)すぐピッチに立てたのが大きかった」とプロデビュー戦を挙げた。3月21日の横浜マリノス戦 だ。当時、チームメートだったGK楢崎正剛(名古屋)は3日に前人未到のJ1通算600試合出場を達成したばかり。「はるか上にいっているフリューゲルス 時代の先輩に負けないようにしたい」。更なる飛躍を誓った。【丹下友紀子】

◇J1通算500試合出場達成者◇

名  前 所 属   達成年月日  年齢

伊東輝悦(甲 府) 2011年7月16日 36歳

楢崎正剛(名古屋) 2012年11月17日 36歳

山田暢久(浦 和) 2013年10月27日 38歳

遠藤保仁(ガ大阪) 2015年10月17日 35歳

中沢佑二(横浜マ) 2015年10月17日 37歳

※所属は達成時。山田以外は現役

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