【プレビュー】4連敗中のG大阪と4連勝中の広島。上に行くための勝点3を奪うのはどちらだ|Jリーグ

【国内サッカー プレビュー】明治安田生命J1リーグは6月29日に延期となっていたカードを開催。ガンバ大阪サンフレッチェ広島パナソニックスタジアム吹田で開催される。

4連敗と4連勝。チーム状況が正反対の両チームがぶつかる。ただ、どちらのチームも欲しいのは上を目指すための勝点3で同じ。残留争いから抜け出すために勝ちたいガンバ大阪と優勝争いに絡んでいくために勝ち続けたいサンフレッチェ広島と、ターゲットとしている目標は大きく異なるが、3ポイント獲得のために熱く激しい戦いになることは間違いない。

ホームで戦うG大阪は、第14節でセレッソ大阪との大阪ダービーで敗れて以降、リーグ戦では勝利がない。第16節・サガン鳥栖戦も、第17節・横浜F・マリノス戦も1-2で敗戦。そして前節は同じく3連敗中であった北海道コンサドーレ札幌と敵地で対戦するも0-1で落とした。

ゲーム内容もよくなく、シュート数が3対18と大きく下回り、守備でも数多くのピンチを招いた。課題が山積みな状況と言っていいだろう。4連敗は今季ワーストの数字。就任1年目となる片野坂知宏監督からすれば大きな山場であり手腕が試されている。

数少ない明るい材料を挙げるとすれば、絶対的守護神である東口順昭が開幕前に負った大ケガからようやく戻ってきたこと。復帰後未だ勝利も無失点もないが、さすがの存在感は見せており、周りに与える安心感は大きい。札幌戦も背番号1の活躍がなければもっと大差の結果になっていてもおかしくなかった。

4連敗中は複数得点を挙げられたゲームが1つもないだけに勝機を見出だすとしたらロースコアの展開。縦に速い攻撃が特徴でサイド攻撃も冴えわたる広島のアタッカー陣を東口を中心に止め、5試合ぶりの勝点3につなげたい。

対する広島は、いまJ1で最も波に乗っているチームと言える。1試合消化試合が少ないながらに4位に付けており、この試合で連勝を5に伸ばすことができれば、2位・鹿島アントラーズと3位・川崎フロンターレとは勝点1差、首位・横浜FMとも勝点4差に詰めることとなり、優勝を狙える位置で後半戦を戦うことができる。

その躍進を支えている1つは安定感ある戦い。失点数は15とリーグ最少で負け数も3で横浜FM、鳥栖と並んで最も少ない数字。5月以降は5勝1分け1敗と強さを見せている。アグレッシブな姿勢、豊富なスタミナ、素早いトランジションと根本で相手を上回るゲームが多く、簡単に紫の勢いが止まる雰囲気は感じない。

そして何よりチームがこの位置で戦えている理由は、今季からチームを預かるミヒャエル・スキッペ監督の手腕。戦術の落とし込みや選手起用はどこを切り取ってもお見事のひと言。外国籍アタッカーの共存と併用や若手の抜擢に大胆なトライとドイツ人指揮官を中心にいまの広島は一体感に包まれている。

開幕からピッチを離れる時間が続いていたドウグラス・ヴィエイラがようやく戦列に戻ってくるとリーグ今季初出場となった第17節・セレッソ大阪でいきなり決勝点をマーク。さらに前節・アビスパ福岡戦では2ゴールと好調を維持している。今節はボランチの野津田岳人が出場停止となるが、スキッペ監督の手腕を信じれば多くの心配はいらなそうである。

ホームで青黒が負の連鎖を止めるか、アウェイでも紫がいまの勢いそのままに突き進むのか。6月のラストゲームで好勝負を望みたい。

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