【プレビュー】 同勝ち点で並ぶC大阪とG大阪。上位進出への分岐点となり得る”大阪ダービー”で最後に笑うのは | Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田生命J1リーグは5月21日、22日に第14節が開催される。ヨドコウ桜スタジアムでは、セレッソ大阪とガンバ大阪の”大阪ダービー”が繰り広げられる。
8位のC大阪と10位のG大阪。順位表の上ではC大阪が得失点差で上回っているものの、ここまでの成績はどちらも4勝5分4敗で勝ち点「17」同士。ここから上位に食らいつくのも、下位に沈んでいくのもこのダービーが分岐点となり得る状況でぶつかり合うだけに、どちらも勝利は譲れない。
ここまで連勝がないC大阪。そのチャンスでもあった前節・名古屋グランパス戦は、内容面でも良い勝ち方ができた第12節・ジュビロ磐田戦(2○1)の勢いを繋げたかったものの、立ち上がりの失点を覆すことができずに3試合ぶりの黒星に終わっている。その試合では、不動のボランチでもあるMF原川力と、磐田戦でインパクトを残していたていたFWブルーノ・メンデスが欠場。特に原川は、攻守においてセレッソのサッカーを高める重要なピースなだけに、このダービーに間に合うか気がかりなポイントだろう。
また名古屋戦の前半は、チームとしてもセカンドボールや球際でのバトルで劣勢な展開を強いられた。特にボールを最終ラインから繋ぎたいG大阪から自由を奪うためにも前線からのプレスは試合のポイントになりそうだ。その上で注目したいのは、強度の高い守備でエネルギーをもたらせるFW山田寛人やFW北野颯太などの若い攻撃的な選手たちだ。彼らは下部組織出身でダービー勝利の重みをよく知る選手たちでもある。桜の魂を受け継ぐ選手たちがダービーの歴史に名を刻む活躍を見せられるか。楽しみなポイントでもある。
一方のG大阪は、開幕当初は勝ち切れない試合が続いたものの、ここ3試合は負けなしで現在2連勝とここにきてようやく勢いに乗り始めている。特に前節・柏レイソル戦前には、新型コロナウイルスに7名が感染する緊急事態に見舞われながらも、数少ないチャンスをセットプレーからMFダワンが仕留めて1-0で勝利。この試練をチーム一丸で乗り越えたことで心身共に良い状態でこのダービーに臨めそうだ。
無敗の直近リーグ3戦はいずれも無失点と守備の粘り強さを見せていることがチームの原動力にもなっている。特に右膝の大怪我で離脱が続いているGK東口順昭に替わって8試合連続で先発が続いているGK一森純が各試合で好セーブを連発し、チームを救い続けている。中学、高校と宿敵の下部組織に在籍していたという経歴を持つ守護神が、かつての古巣の前に立ち塞がることになるか注目だ。
すでにJリーグYBCルヴァンカップで2度の”大阪ダービー”が実現している今シーズン。G大阪ホームでの1度目は、2点差を追いつかれながらも最後はC大阪が意地を見せて勝利を飾り、今節と同じ舞台で開催された2度目の対戦は、”大阪ダービー”史上初のスコアレスドローで決着。またカップ戦とは異なる雰囲気となるであろうリーグでのダービーで最後に微笑むのは、桜か、青黒か。21日14:00から絶対に負けられないダービーマッチが幕を開ける。