背後にFW小林悠、GK石川慧ぼう然…G大阪は勝利目前の90+5分に悲劇 川崎Fがしたたかに土壇場同点弾

[3.6 J1第3節 G大阪2-2川崎F パナスタ]

J1第3節が6日、各地で行われ、パナソニックスタジアム吹田ではガンバ大阪川崎フロンターレが対戦し、2-2で引き分けた。敗戦危機を救い、終了間際の90+5分にFW小林悠が相手GKの隙を突き、FWレアンドロ・ダミアンが起死回生の同点ゴール。互いに勝ち点1ずつを分け合った。

先手を取ったのはG大阪だった。前半34分、FW小野瀬康介からパスを受けたMF齊藤未月が右に広げ、右サイド深い位置からDF高尾瑠がクロスを供給。これはゴール前でDF谷口彰悟が跳ね返したが、クリアボールにMF山本悠樹がペナルティーアーク内で反応。右足ハーフボレーで見事に捉え、ゴール右隅へ流し込んだ。

1点ビハインドとなった川崎FはMFチャナティップのボールキープと突破からチャンスを広げ、0-1で折り返した後半立ち上がりは波状攻撃で畳み掛けた。

後半10分、G大阪はアクシデントに見舞われる。FW宇佐美貴史が右足首を押さえ、苦悶の表情で自ら交代を要求。宇佐美は担架で運び出され、後半12分に齊藤とともにベンチに下がり、MF奥野耕平とFW山見大登が交代で入った。川崎Fベンチも動き、その1分後に3枚替え。MF小塚和季とMF家長昭博、小林がピッチに送り込まれた。

川崎Fは後半28分にはFW宮城天を送り込むと、交代策が的中した。後半30分、スローインの流れから小塚が細かいタッチで中央に切れ込み、浮き球を供給。ファーサイドの宮城は巧みなトラップで小野瀬をかわすと、PA左角度のない位置から右足シュートを流し込み、試合を振り出しに戻した。

追いつかれたG大阪だったが、直後にスーパーゴールが飛び出す。後半32分、小野瀬は右サイドから少し切れ込むと、PA右手前から左足を振り抜き、ドライブをかけたミドルシュート。ブロックを試みた宮城の足に当たってコースが変わったボールがゴール左に吸い込まれ、再び勝ち越しに成功した。

川崎Fは宮城のヘディングシュートがポストを叩くなどチャンスを逃し、1-2で後半アディショナルタイムに突入する。今季2敗目が目前に迫っていたが、終了間際の90+5分、したたかにゴールを陥れた。GK石川慧が背後に潜んでいた小林に気づかずボールを置くと、小林が猛然と走り込んでボールをつなぎ、レアンドロ・ダミアンが無人のゴールに流し込んだ。まさかの失点にGK石川はぼう然。川崎Fが土壇場でドローに持ち込んだ。

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