G大阪、3失点完敗の開幕戦を読み解く…“予想外”の先発布陣、プレス対策で上回れず

◆明治安田生命J1リーグ第1節 G大阪1―3鹿島(19日、パナスタ)

G大阪は鹿島に3失点を喫し、片野坂知宏新監督の初陣で完敗した。1―2で迎えた前半38分、FWパトリックが鹿島FW鈴木のファウルに腕を振ったプレーが報復行為とみなされて一発退場に。数的不利となった後半にも1失点。それでもカウンターで相手ゴールに迫るなど、最後まであきらめない姿勢で戦い抜き、片野坂監督は「選手は最後まで、今持っているものを出し切ってプレーしてくれた」と振り返った。

過去3シーズン連続でフル出場を果たしていたGK東口が負傷欠場し、GK石川が加入後リーグ戦初先発。さらに2月頭にチーム内で新型コロナクラスターが発生し、コンディションが整っていない選手が複数いた影響もあり、先発には予想外の名前も並んだ。3―4―3の左センターバックには、本来右サイドバックを本職とするDF柳沢。指揮官は「戦術的、コンディション、総合的に考えた」と説明。前線から積極的に守備を行う鹿島のプレスを回避するため、ビルドアップ能力に長けた柳沢を置くあたりに、指揮官の色がにじんだ。

前半の2失点は、ともにミス絡み。片野坂監督が重要視する、後方からの組み立てを狙われた。前半20分、DF昌子がプレスを受けた中で送ったフィードがカットされると、複数選手の切り替えが遅れ、鹿島FW上田のマークが空いた。同30分の2失点目は、自陣深くから柳沢、MF朱でつないで前に運ぼうとしたが、柳沢のパスが引っ掛かった。それでもDF昌子は「失点はダメだけど、そこでトライを止めてしまうと進歩がない。結局自分たちで苦しくしてしまうだけなので、そういう声は(試合中に)みんなから出ていました」と明かした。

多くの課題が出た一方で、昨季無得点だったMF小野瀬のゴラッソ、後半10人の中でも途中出場のFW山見が見せた推進力、そしてGK石川の度重なる好セーブなど光もあった。「ぶれずに逃げずにチャレンジして、次は相手を上回るように修正したい」と指揮官。次戦は23日のルヴァン杯・C大阪戦(パナスタ)。大阪ダービーで、片野坂ガンバが初勝利を目指す。

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