J3にもG大阪 来季4クラブセカンドチーム参入 日刊スポーツ 10月6日(火)8時10分配信

【マスカット5日】ハリルに朗報、舞い込む! Jリーグ4クラブのセカンドチームが、来季からJ3に参入することが分かった。複数の関係者によると、東京、G大阪、鳥栖、C大阪が水面下で準備を進めていることが判明。トップチームで出場機会の少ない若手選手が、J3の公式戦に出ることは育成面で大きな改革となる。これまで若手育成を強く提言してきた日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)にとっては、追い風が吹くことになった。

ハリルホジッチ監督が就任以降、口を酸っぱくして言う難題に、解決の道筋が見えてきた。来季のJ3に東京、G大阪、鳥栖、C大阪の4クラブのセカンドチームが参入することが分かった。日本サッカー発展のため「育成抜きには語れない。育成年代でしっかりとしたトレーニングが必要。さらに自国リーグ若い選手が活躍する環境があれば、代表は強くなる」と指摘してきた育成の改革となる。

日本の若き才能を認めるからこそ、黙っていられなかった。有能な若手選手が公式戦の場で戦う機会が少ないことを危惧し、Jリーグの村井チェアマンに提言したこともあった。育成年代の試合にも足を運び、8月には静岡・藤枝でのSBS杯U-18日本代表戦を視察。「彼らにクラブでプロとしてプレーする機会を与えてもらいたい」と願った。しかし、その思いとは反対に今の代表は経験豊富な海外組中心で、若手選手の台頭が少ないのが現状だ。

今回手を挙げた4クラブは有望な若手を抱えながら、出場機会を得られていない現状打破へ、赤字覚悟で参入を決断した。参入に要する年間予算は少なくとも 5000万円以上とみられ、府県内の小規模スタジアムを使用するなど経費を抑えて運営していく。今日6日のJリーグ実行委員会で議題に上がり、今月の理事会で承認されれば来季の参入が正式に決定。ブンデスリーガでは主流となる、多くの若手が経験を得てステップアップする土台が、Jリーグにも出来上がる。

シリア戦に臨む代表には、20歳のザルツブルクFW南野が抜てきされた。ハリルホジッチ監督は「彼に期待している。まだ20歳。私は若い世代を信頼して使いたい。若い選手でもうまい選手ならちゅうちょなくメンバーに入れたい」と話すものの、リオデジャネイロ五輪世代は1人にとどまった現実もある。W杯ロ シア大会まであと2年8カ月。日本の若き才能たちが開花するには、まだ十分に間に合う。

◆来季のJ3リーグ 現在の12クラブ+Jリーグ・アンダー22選抜(U-22選抜)から拡大し「5」増の18クラブになる見通し。現行の3回戦総当たりなら09年のJ2に並ぶ51試合、ホームアンドアウェー1試合ずつの2回戦総当たりに変われば年間34試合になる。入れ替えは上位のJ2と最大2クラブ、下位のJFLと1クラブ。J2最下位(22位)が自動降格、21位がJ3との入れ替え戦(11月29日、12月6日)に臨む。JFLは年間順位の上位 3チームが昇格条件を満たしていないため、J3クラブライセンスを交付された鹿児島ユナイテッドFC、奈良クラブ、アスルクラロ沼津(現在4~6位)のう ち1チームが年間4位に入れば昇格できる。J3は14年に12クラブでスタート。今季から山口が加入し年間36試合を戦っている。

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