川崎が宇佐美貴史獲得へ…J最強クラブが来年30歳“G大阪の至宝”に正式オファー
J1王者の川崎が、G大阪の元日本代表FW宇佐美貴史(29)の獲得を目指していることが12日、分かった。すでに正式オファーを提示しており、今後はクラブ間交渉などで獲得の可能性を模索する。J最強クラブが、来年30歳を迎える“G大阪の至宝”をターゲットにするという、驚がくの補強戦略に打って出た。
川崎は過去にもピークを過ぎたと見られていた中堅選手を獲得し、再生どころかその力を最大限に引き出してきた。13年に獲得した当時30歳のFW大久保(現C大阪)は、同年から3年連続の得点王に。17年に獲得した当時30歳のMF家長は、5年で4度のリーグ制覇に貢献し、18年にはMVPも獲得している。
19歳でバイエルンに移籍するなど、若くからその才能を評価されてきた宇佐美。しかし、欧州では目立った結果を残せず、今季はG大阪が低迷する中でリーグ戦6ゴール。日本代表からも遠ざかっているが、11月27日の川崎戦ではドリブルで中央を切り裂いて得点するなど、個の能力は依然として高い。宇佐美との複数年契約を残すG大阪は慰留し、クラブの顔と言える存在の流出を食い止める構え。幼少期からG大阪のサポーターで、クラブ愛の強い宇佐美の決断に注目が集まる。
◆宇佐美 貴史(うさみ・たかし)1992年5月6日、京都・長岡京市生まれ。29歳。G大阪ユース在籍中の2009年、当時クラブ初となる高校2年でトップ昇格。11年にドイツ1部バイエルン、12年はホッフェンハイムに期限付き移籍。13年にG大阪に復帰し、16年に再びドイツ1部アウクスブルク、17年に同2部のデュッセルドルフへ。19年に2度目のG大阪復帰。日本代表として18年ロシアW杯に出場。ドイツ1部で通算53試合3得点。J1通算202試合64得点。178センチ、69キロ。