【J1採点&寸評】G大阪1-0鳥栖|高速カウンターから先制弾! 攻守に躍動したG大阪のエースをMOMに!
G大阪――J1残留へ向けて大きく前進!
[J1リーグ33節]G大阪1-0鳥栖/10月23日(土)/パナソニックスタジアム吹田
【チーム採点・寸評】
G大阪 6.5
札幌戦の惨敗を反省材料に、現実的な戦いに転換した。前節の浦和戦で見せた守備意識を保ちつつ、鳥栖相手に鋭い攻めも披露。J1残留へ向けて大きく前進した。
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
鳥栖の拙攻もあり、セーブ機は少なかった。カウンターへのスイッチを入れる意識も高く、先制点の起点にもなった。
DF
14 福田湧矢 6.5(67分OUT)
J1では5月以来の先発。攻撃では輝き切れなかったが、サイドだけでなく中央での守備でも粘り強さを発揮。藤春との呼吸も合っていた。
27 髙尾 瑠 6(79分OUT)
鳥栖の特長をしっかりと意識してピッチに立つ。前半は抑えていた中野に後半はやや手こずるも、大崩れはなかった。
13 菅沼駿哉 6.5
前半に2度ほど、攻撃で持ち上がった際にパスミスをし、カウンターを受けたのは反省。ただキム・ヨングォン交代後、佐藤とのコンビで完封に成功した。
19 キム・ヨングォン 6(75分OUT)
前節、出場を回避したことでコンディションも回復。安定感のあるプレーを見せていたが、前半から足を気にする仕草をみせ、無念の交代に。
4 藤春廣輝 6
福田との連係がうまくいっていた印象。攻撃参加の回数は少なかったが、守備でもきっちりと要所締めた。
MF
10 倉田 秋 6(67分OUT)
徐々に守備で後手を踏んだこともあり、途中交代はやむなし。ただ守備意識が高く、鳥栖の特長でもある左サイドの変則的な動きもケアした。
15 井手口陽介 6
動きは復調してきたが、まだ攻めで精度を欠く。しかし、両チーム最多となる走行距離をマークし、スプリント回数も20回と気持ちをみせた。
G大阪――宇佐美がこの日のヒーローに!
MF
29 山本悠樹 6.5(79分OUT)
押し込んだ時の精度が課題。ただ、立ち上がりから前への意識をプレーで体現し、先制点の場面でも山本らしいパスを披露した。
FW
18 パトリック 6.5
シュートはわずか1本にとどまったが、それでも前線で徹底的に身体を張った。空中戦ではほぼ競り勝っていた印象だ。
MAN OF THE MATCH
39 宇佐美貴史 7
試合前、仲間に話したという攻めへの意識を体現。高速カウンターから決めた先制点は利き足とは逆だがさすがの精度だった。苦しい時間帯に守備もギアを上げた。
交代出場
MF
8 小野瀬康介 6(67分IN)
過度に攻撃すべき時間帯ではなかっただけに、守備に軸足を置いてプレー。それでも、チャンスでは前方に絡み、攻守に及第点。
FW
28 ウェリントン・シウバ 6(67分IN)
ボールを持った際、もう少し怖さが欲しかった。ただ、福田が守備で存在感を見せていただけに、バランスを崩さず、不用意なロストもなかった。
DF
16 佐藤瑶大 6.5(75分IN)
キム・ヨングォンのアクシデントで急きょピッチに送り出されたが、スムーズに試合に入る。鳥栖のパワープレーに対して空中戦の強さで対抗した。
DF
26 柳澤 亘 ―(79分IN)
髙尾に先発は譲ったが、十分にレギュラーとしてプレーできる選手であることを証明。守勢の展開で、やるべきことを理解していた。
MF
17 奥野耕平 ―(79分IN)
投入直後はややバタついたが、徐々に安定し、リスクのない大きなクリアも何度か見せた。危険地帯をケアする献身さも。
監督
松波正信 6.5
変則的な鳥栖の戦い方に対して、しっかりと攻守で狙いを落とし込んだ。とりわけ、カウンターへの意識を徹底させたことも評価したい。
鳥栖――課題は切り替えの遅さ
【チーム採点・寸評】
鳥栖 5.5
G大阪を2本上回るシュート10本を放ったが、東口を脅かすシュートは皆無に近かった。失点も、切り替えの遅さという悪癖につけこまれてのものだった。
【鳥栖|採点・寸評】
GK
40 朴 一圭 6
失点は宇佐美のシュート精度を褒めるべきでノーチャンス。ほかの危機では飛び出しの判断も悪くなく、むしろ1失点で食い止めたといえる。
DF
24 飯野七聖 5.5(HT OUT)
序盤こそ高い位置に絡むも、効果的なプレーは少なかった。流れのなかで致命的なミスはなかったが、攻守に不完全燃焼だった。
20 ファン・ソッコ 5.5
局地戦で個の強さを見せ、パトリックに対しても厳しく対応。ボールを持ち上がって起点となろうとしたが、やや精度を欠いた。
3 エドゥアルド 6
パトリックに対しては苦しむ場面もあったが、さすがの強さも見せる。朴との好連携で、危ない場面を救った。
47 中野伸哉 6(79分OUT)
立ち上がりから取り押し込む展開も、相手の守備意識の高さに手こずる。守備でも粘り強い対応を見せ、及第点とした。
MF
13 白崎凌兵 5.5(56分OUT)
技術の高さはあるが、肝心の場面でシュートを打ち切れず。シュート1本どまりで後半早々に交代したのも納得だ。
4 島川俊郎 5.5
左右にボールを散らした前半だったが、もう少し変化をつけたかった。引いて競りにくるパトリックには手こずる場面もあった。
44 仙頭啓矢 5.5(67分OUT)
ミスもあったが、やはり攻撃で違いを作れる選手。動きに狙いは感じたが、もう少し強引にゴールに迫る場面があっても良かったか。
鳥栖――沈黙の攻撃陣は軒並み低評価に
MF
7 中野嘉大 5.5
前半は持ち味を出せず、消極的な場面が目立った。後半、パフォーマンスが改善したことで左サイドは活性化したが、もっと決定的な仕事をしたい。
10 樋口雄太 5.5
攻撃では輝き切れなかったが、守備意識は高く、泥臭いプレーも見せた。痛恨だったのは前半終盤の決定機を枠に飛ばせなかったことだ。
FW
29 岩崎悠人 5.5(HT OUT)
抜群の走力とパワフルな動きで敵陣深くに入り込むが、そこからの質と選択に難がある。FWとしての怖さはなかった。
交代出場
MF
15 酒井宣福 5.5(HT IN)
フィジカルの強さを活かして、相手が嫌がるところに入り込むまでは良し。しかし、フィニッシュの場面で工夫を欠く。
MF
37 小泉 慶 5.5(HT IN)
飯野に代わって右サイドを託される。守備では大崩れをすることはなかったが、もう少し攻撃に絡んでも良かった。
MF
22 小屋松知哉 5.5(56分IN)
アグレッシブな動きで攻撃を活性化。何かを生み出す雰囲気はあったが、山下がお膳立てした決定機ではシュートを枠にも飛ばせず。
FW
9 山下敬大 5.5(67分IN)
得点を期待されて投入も、シュートは打てず。ただ動きの質は高く、小屋松の決定機も作り出した。周囲がもう少し彼を活かしたかった
DF
31 大畑歩夢 ―(79分IN)
攻撃でギアを上げるべく投入されたが、ミスも多く、活性化にはならず。この日に限っては中野伸哉の方が相手の脅威だった
監督
金 明輝 5
相手にも指摘されたカウンターへの脆さは今節も同じだった。交代も奏功したとは言いがたく、攻守で良さを出せずに敗れた。