【J1採点&寸評】浦和1-1G大阪|この日の主役はPKを決めた江坂でもパトリックでもなく…
浦和――山中が大きな存在感を放つ
[J1第32節]
浦和1-1G大阪/10月16日/埼玉
【チーム採点・寸評】
浦和 5.5
ほとんどの時間帯で相手を押し込み、再三チャンスを作り出したものの、奪ったのはPKによる1点のみ。決定力不足を露呈し、もったいなさが残るドローに。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6
ピンチ自体が少なく、見せ場は少なかった。パトリックのPKではあと数センチ届かなかったが、流れの中では集中していた。
DF
2 酒井宏樹 6.5
この日もさすがの貫録を見せつける。何度も右サイドをオーバーラップし、攻撃に厚みを加えれば、守備もソツなくこなした。
28 アレクサンダー・ショルツ 6.5
パトリックとの1対1で対人戦の強さを証明。特に65分のディフェンスは見応えがあった。時折見せる攻め上がりも迫力があった。
4 岩波拓也 5.5
ビルドアップのクオリティは高く、対人でも安定していた。しかし……終盤に痛恨のハンドでPKを献上と、ツキがなかった。
6 山中亮輔 6.5(70分OUT)
自慢の左足のキックをいかんなく発揮し、前半から何度もビッグチャンスを演出。ゴールにつながらなかったのは残念だったが、大きな存在感を放った。
MF
41 関根貴大 5.5(78分OUT)
狭いエリアでも積極的に仕掛けて打開を図ったが、決定的なチャンスにはなかなか絡めなかった。12分のヘディングは決めたかった。
40 平野佑一 6
チームの後方からバランスを取ったのは素晴らしい。55分のように自らゴールを狙っていく姿勢がもっと見られれば、もっと評価は高かった。
29 柴戸 海 6.5(70分OUT)
スペースを埋める動き、ボールホルダーへのチェックが際立って素早かった。パス捌きも的確だった。
24 汰木康也 5.5(78分OUT)
動き出しは秀逸だが、シュート精度は反省材料。60分にはGKと1対1の場面を迎えるも、相手GKにストップされた。
浦和――江坂は何度もチャンスをクリエイト
MF
33 江坂 任 6.5
中盤では巧みなターンで前を向き、攻撃のスイッチとなり、アタッキングサードでボールを受ければ何度もチャンスをクリエイト。時間はかかったが、終盤にPKでゴールを奪った。
FW
15 明本考浩 5(35分OUT)
相手ゴール前で身体を張って潰れ役として働いた。しかし30分過ぎに相手との接触で負傷し、無念の途中交代。
交代出場
MF
18 小泉佳穂 5.5(35分IN)
終盤を除くと消極的で、この日は珍しく存在感が薄かった。ボールロストも少なくなく、及第点に至らない出来に。
MF
17 伊藤敦樹 5.5(70分IN)
時折見せた攻め上がりは迫力があったが、最後の局面でクオリティ不足。シュートが枠を大きく外れた。
DF
8 西 大伍 5(70分IN)
左SBで途中出場するも、軽いプレーが目についたのが残念。左サイドは不慣れなせいか、周囲を驚かせるような余裕は感じられなかった。 MF 21 大久保智明 -(78分IN) ややバックパスが目立ち、積極性に欠けた。最大のストロングポイントであるはずのドリブルは鳴りを潜めた。
MF
11 田中達也 -(78分IN)
後半アディショナルタイムに最大の決定機を得る。しかしシュートは相手GKに止められ、ヒーローにはなれず。
監督
リカルド・ロドリゲス 5.5
やりたいことは選手たちにある程度体現させていたはずだが、決定力不足に泣く。内転筋に違和感を抱えていたユンカーがベンチ外だったことが結果的に響いた感も。
G大阪――東口がビッグセーブ2本でチームを救う
【チーム採点・寸評】
G大阪 5.5
立ち上がりから主導権を握られ、攻守において相手に上回られていた。敗戦でもおかしくない内容だったが、それでも土壇場で追いつき、勝点1を得た。
【G大阪|採点・寸評】
GK
MAN OF THE MATCH
1 東口順昭 6.5
ビッグセーブ2本でチームを救った。60分には汰木との1対1をストップし、90+6分には田中のシュートの前に立ちはだかった。
DF
4 藤春廣輝 5
関根と酒井に押し込まれたせいで、オーバーラップはほとんど見せられず。終始プレッシャーを感じながらプレーしていた印象だった。
13 菅沼駿哉 5.5
懸命に身体を張ってインターセプトを狙ったり、シュートブロックに入ったりと奮闘。終盤のハンドによるPK献上は偶発的とはいえ、残念だった。
16 佐藤瑶大 6
相手のプレスに苦しみ追い込まれる場面はあったが、大きなミスはなし。空中戦でも存在感を発揮していた。
27 高尾 瑠 5(70分OUT)
前半は再三、山中にクロスを許し、決定機を作られ、汰木への対応でも後手に回った。後半はやや持ち直したかに思えたが、途中交代。
MF
10 倉田 秋 5(62分OUT)
アップダウンに奔走するあまり、肝心な崩しの局面でエネルギーを使えなかった。途中交代も致し方なしのパフォーマンスだった。
15 井手口陽介 5.5
チームとしてボールの奪いどころがハッキリしていなかったなかで、相手のパスワークの後手に回る。広範囲をカバーしようとしたが、裏目に出る場面が散見された。
28 ウェリントン・シウバ 6(70分OUT)
左サイドから積極果敢に仕掛ける姿勢が好印象だった。独りよがりにも見える一方で、チームとして崩す形が見えないなかでは、貴重な武器に。
29 山本悠樹 5.5(84分OUT)
自陣ボックスから敵陣ボックスまで幅広く動いていたが、ビルドアップでは立ち位置が曖昧で、相手のプレスを外せず。リズムを作れなかった。
G大阪――宇佐美はなんとかゲームを組み立てようとするも…
FW
33 白井陽斗 5(HT OUT)
J1リーグ戦初出場。前線でボールを収めようと踏ん張ったが、多少の緊張があったのか、気迫は感じられなかった。
39 宇佐美貴史 5.5
低い位置まで下りてなんとかゲームを組み立てようとするも、なかなか上手くいかず。ボールを持てば高い技術を発揮していただけに、もっと高い位置でボールを持てれば、もっと相手の脅威になったはずだが。
交代出場
FW
18 パトリック 6(HT IN)
ショルツに封じられ、なかなかゴールに迫れなかった。それでも終了ギリギリでPKを決めて、値千金の同点弾をゲット。
MF
8 小野瀬康介 5(62分IN)
ボールを追いかけるスピードは目を見張る。ただし、持ち前の前への推進力は発揮できないままで、流れを変えられなかった。
DF
26 柳澤 亘 5.5(70分IN)
疲労の見えた高尾に代わって投入される。1対1での局面では強さを見せつけたものの、連係にはついていけない場面も。
MF
14 福田湧矢 6(70分IN)
少ない出場時間ながら、84分のミドルシュートなど、アグレッシブにゴールを目指す。悪い雰囲気を少なからず変えた。
MF
17 奥野耕平 -(84分IN)
劣勢の状況ではスムーズに試合に入れず、浮いたポジショニングが目立った。またアピールするには出番は短すぎた。
監督
松波正信 5
序盤から押し込まれていたにもかかわらず、後半になっても大きな修正はできず。福田の投入が早ければ、流れを引き寄せられたかもしれない。