【J1採点&寸評】G大阪0-0FC東京|MOMは相手FWに起点を作らせなかった助っ人DF。両チーム収穫もあったドローに
G大阪――昌子が最終ライン中央で強さを発揮
[J1リーグ25節]G大阪0-0FC東京/8月21日(土)/パナソニックスタジアム吹田
【チーム採点・寸評】
G大阪 6
公式戦2連勝の勢いでFC東京に勝ち切りたかったが、徐々に押し込まれる時間が続いた。ただ守備陣は身体を張り、公式戦3試合連続無失点。勝点1は手にした。
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
枠内シュートは数少なく、守りのミスはなかったがキック精度が低く、逆にピンチを招いた。土壇場に田川に許した決定機には迫力ある飛び出しを見せた。
DF
5 三浦弦太 5.5
強い外国人アタッカーには燃える三浦らしく個の強さを発揮し、6.5点を与えたかったが田川に振り切られた場面で1点減点した。
3 昌子 源 6.5
天皇杯を完全に回避し、コンディションも上々。最終ラインの中央で読みの良さと対人の強さを生かした。三浦との連係も良かった。
19 キム・ヨングォン 6
かつての古巣相手に安定したプレーを見せ、最近の試合で露呈したポカミスもなかった。持ち味の組み立ても意識していた。
MF
8 小野瀬康介 5
アダイウトンにはフィジカルで負けて振り切られる場面もあり、三浦に助けられた。後半はやや仕掛ける姿勢が戻ったが精度を欠く。
29 山本悠樹 6(81分OUT)
レアンドロに自由にプレーをさせないことも意識。課題だった守備も大崩れはなかった。山本の交代後、攻撃はやや停滞。
10 倉田 秋 6(70分OUT)
山本とのバランスを意識し、バイタルエリアの侵入に対して身体を張って守る。前半は左サイドの攻めに厚みももたらしていたが、その後は守備に奔走。
4 藤春廣輝 6(73分OUT)
立ち上がりは守備に不安がある中村に対して攻勢を仕掛け、好クロスを供給。後半は矢島のクロスを頭で合わせて、好シュートも。終盤に足を押さえてピッチを後に。
G大阪――山見大登は鋭いドリブルで相手の脅威に
21 矢島慎也 5.5(81分OUT)
序盤はボールに絡む機会が少なかったがその後は改善。クロスでチャンスも演出したが前線の3人で狙いのある崩しは見せきれず。
FW
39 宇佐美貴史 5.5(70分OUT)
シュート3本を放つ。立ち上がりにあった藤春からのチャンスは決めたかった。
9 レアンドロ・ペレイラ 5.5
終了間際にらしいシュートは見せたが、J・オマリに常に見張られ、苦しかった。ただシーズン序盤と異なり、いらつかずにプレーした。
交代出場
MF
15 井手口陽介 5.5(70分IN)
投入直後にイージーなキックミス。中盤の活性化を期待されたが、まだ井手口本来のプレーは取り戻せていないのが現実だ。
FW
37 山見大登 6(70分IN)
清水戦勝利の立役者に松波監督も再度の活躍を期待した。消えてる時間はあったが、求められる役割を理解し、鋭いドリブルで相手の最大の脅威に。
DF
26 柳澤 亘 6(73分IN)
天皇杯で殊勲の決勝ゴールを決め、中2日で先発を回避。藤春のアクシデントで移籍後初めて左サイドでプレーし、無難にこなす。
MF
17 奥野耕平 ―(81分IN)
攻勢をかけてくるFC東京に対して、G大阪も攻勢に出たいなかでリスクマネジメントを託された。不要なファウルもあったが大崩れはなし。
FW
32 チアゴ・アウベス ―(81分IN)
一番の見せ場は投入直後、相手GK波多野のポジションを見て放った際どいFK。山見とともにカウンターの旗頭となったが、決めきれず。
監督
松波正信 6
前半途中から停滞した前線のノッキングをもう少し早く修正したかった。ただ、連戦の中で勝ち切る交代を行ない、最低限の勝点1は手にした。
FC東京――献身的に走った安部柊斗がリズムを作る
【FC東京|採点・寸評】
FC東京 6
直近のリーグ戦3試合で7失点しているだけに守備意識は高かった。決定機もあっただけに勝ち切りたかったが収穫もあった。
【チーム採点・寸評】
GK
13 波多野豪 6
序盤に宇佐美のシュートを好セーブし、後半も藤春のシュートを封じる。ただクロスをこぼしたり、相手FK時のポジション取りで甘さも。
DF
22 中村拓海 5.5
立ち上がりは自身のサイドを狙われ、苦しかったが周囲にもフォローされ失点はせず。後半は攻撃に絡む機会が少なかった。
3 森重真人 6
中村のサイドに気を張りつつも、要所を締める。前半にL・ペレイラのチャンスにも身体を寄せた。キックミスが多かったのは減点。
MAN OF THE MATCH 32 ジョアン・オマリ 6.5
出足の良いアグレッシブな守備で無失点を支える。特にL・ペレイラには厳しく対応し、起点となるプレーをほぼ許さず。
6 小川諒也 6.5 小
野瀬に突破を許さず、前半途中からは効果的な攻撃参加も。後半、CKからハーフボレーで叩いた一撃は完璧だったがポストに嫌われた。
MF
21 青木拓矢 6
安部との役割分担は上々で、地味だったが豊富な運動量を見せて守備の綻びを防ぐ。もう少し攻撃に絡んでも良かったか。
31 安部柊斗 6.5
湿度80%を超えた蒸し暑さの中で、献身的に走り両チーム最多の走行距離11.3キロは見事。多くボールを触りリズムも作る。
FC東京――アディショナルタイムに田川が決定機を迎えるが…
10 東 慶悟 5.5(74分OUT)
中村のサイドを守備でケアし、守備面では献身的な姿を見せたが、攻撃は物足りない。無失点だが無得点の戦いの中で評価が難しい。
FW
20 レアンドロ 6(84分OUT)
押し込んだ際のフィニッシュや質がやや低かったが、それでもブラジル人トリオの中で異質のアクセントになっていた。
15 アダイウトン 6(74分OUT)
シュート数は1本にとどまったが、その推進力で前半は流れを引き戻した。後半やや疲れが見え、74分の交代も妥当だった。
9 ディエゴ・オリヴェイラ 6(64分OUT)
要所で守備のスイッチを入れ、サイドに流れては起点を作るなどチームプレーに徹した。コンディション的な問題か、まだ本来の凄みなし。
交代出場
FW
11 永井謙佑 6(64分IN)
投入直後に持ち味を発揮し、相手の脅威になるがシュートを打てず。田川の決定機をお膳立てしたのが、最大の見せ場だった。
MF
7 三田啓貴 5.5(74分IN)
疲れの見える東に代わって投入され、守備のバランスを見つつも中央に入り込んだが決定的な仕事は少なかった。
FW
27 田川亨介 5(74分IN)
アグレッシブな姿勢は見せたが、悔やまれるのは永井のパスに抜け出したGKと1対1になったアディショナルタイムの場面。三浦を振り切るまでは完璧だったが、東口相手に焦ったか。
MF
8 髙萩洋次郎 ―(84分IN)
84分の投入でボールに絡む回数は少なかったが、高い位置でアグレッシブにプレー。田川とともに相手ゴールに迫る姿勢を見せる。
監督
長谷川健太 6
かつての古巣相手に攻守にテコ入れを図った。日程的には有利だったが決定機を逃して勝ちきれず。今後も守備と攻撃のバランスに頭を悩ませそうだ。