コロナで出遅れのG大阪 宇佐美のチーム初得点でうれしい初勝利 「トップ3に入るくらいうれしい」
◇明治安田生命J1第18節第1日 G大阪1-0鳥栖
(2021年4月14日 駅スタ)
4試合が行われ、G大阪は鳥栖に1―0で競り勝ち、今季チーム初得点と初勝利を手にした。後半23分にFW宇佐美貴史(28)が決勝点を挙げ、開幕からの連続無得点記録をストップ。新型コロナにより空白期間があり出遅れたが、エースの一発から巻き返しを図る。
チームを呪縛から解き放ったのは、やはりエースだった。0―0の後半23分、福田のクロスに宇佐美が反応。絶妙なトラップから素早く右足を振り抜き、豪快にネットを揺らした。チーム待望の今季リーグ初得点。「長かった…」。初勝利に導く決勝弾に、心の底から安堵(あんど)した。
3月、新型コロナの影響でチームは活動停止。再開後も苦しい日々が待っていた。全体のコンディションが合わず、勝利どころか得点すら挙げられない。J1ワーストにあと1と迫るリーグ開幕4試合連続無得点。「誰が初得点を決めるんだ、誰が勝たせるんだと自問自答したとき、それは自分だろう…と考えて苦しんでいた」。責任を感じ、眠れない日が続いた。だからこそ「きょうの得点はキャリアの中でもトップ3に入るくらいうれしい」。得点後は両手で派手なガッツポーズをつくってチームメートにもみくちゃにされたが、覚えていないほどだった。
「危険な位置に入ったり、チームを鼓舞するプレーを期待しているので、まだ本調子じゃない。だけど彼が得点を取るとチームに勢いが出る。シンプルに良かったと思います」
常日頃、エースに期待する宮本監督も胸をなで下ろした。チームも宇佐美も、ここからが本領発揮だ。