ガンバの新星MF中村仁郎はU-18世代の中心選手、そして“雰囲気だけでも”仲間を引っ張れるような存在に
[3.27 練習試合 U-18日本代表候補 1-3 日本高校選抜 Jヴィレッジスタジアム]
19年7月に15歳10か月でJ3デビューし、同年に計3得点を記録。昨年12月には17歳3か月でJ1デビューを果たした“新星”MF中村仁郎(ガンバ大阪ユース)は、03年生まれ世代の先頭に立って走り続ける。
「攻撃では中心というか、一番点を獲っていきたい。一番点に絡んでいきたいですし、ピッチ内、ピッチ外含めてみんなが僕の背中を追いかけるような存在になっていきたいです」
03年生まれ以降の選手たちによって構成されたU-18日本代表候補が、28日まで開催されたJヴィレッジ(福島)合宿で本格始動。左利きのドリブラーは、その初戦となった日本高校選抜戦(27日)で10番を背負った。
「自分は攻撃全般的にチームの流れを変えないといけない選手だと思っていた」と中村。その言葉通り、得意の切り返しを交えたドリブルでDFを剥がし、スルーパスを狙い、強烈な左足シュートを枠へ飛ばすなどU-18日本代表候補の攻撃を引っ張った。相手にとって危険な存在になっていたことは確か。だが、その実力を知る日本高校選抜は特に警戒心を持って対応し、自由にプレーし続けることを許さない。
中村は決定機を演出していたものの、得点に絡むことはできず、初ゲームで良さも課題も出たチームは敗戦。中村も「もっと工夫すれば良かったと思います。(簡単にクロスを上げてしまわず)もうちょっと持ち込んでシュートまで行けるところがあったと思う。判断が甘いと思います」と首を振った。
すでにプロの世界を経験している注目レフティーは、中学1年時のエリートプログラムU-13(U-13日本選抜)から“日本代表”の活動を経験。U-20ワールドカップを目指すチームの中心選手、そして雰囲気だけでも仲間を引っ張れるような選手になることを目指していく。
「常に代表に選ばれている選手というのは、言葉だけとか行動だけでなくて雰囲気があったり、雰囲気だけでみんなを引っ張っていけるような存在だと感じていたので、僕もそういう選手になりたいと思うし、そうじゃないと残っていけないのかなと思っています」
Jリーグを経験し、一つ一つの試合、練習、プレーに懸ける思いがより強くなった。何事にも負けたくない、そのために「努力をしたい」という情熱を持って日々を過ごしている。この日の戦いも糧に。注目レフティーは、より力と“雰囲気”を備えた選手になる。