準決勝ベンチ外長谷川監督、無線も使えず完全隔離 日刊スポーツ 9月18日(金)8時5分配信

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で4強進出したG大阪が、思わぬ難題に直面した。前日16日の全北(韓国)との準々決勝第2戦で、長谷川健太監督 (49)が退席処分を受けた。広州恒大との準決勝第1戦(30日、中国)はベンチ入り禁止。Jリーグとは異なり、ACLでは無線使用を禁止していることが 17日に判明。同監督が一切、ピッチに情報提供できない事態となった。

長谷川監督はこの日、控え組の練習を見守った。後半ロスタイムの決勝弾でアジア4強を決めた前夜の激闘。その余韻が残っていたのか、目を赤く腫らして「ACLは無線が使えない」と苦笑しながら明かした。

DF米倉の決勝ゴールの瞬間、興奮してピッチになだれ込んだために退席処分を受け、準決勝第1戦はベンチ入り禁止。Jリーグは09年からベンチとの無線 連絡を許可した一方、アジアサッカー連盟は通信機器の使用を認めていない。試合前やハーフタイム時のロッカー室への出入りも禁止。この日、G大阪側がこれ らを確認した。“代行監督”となる片野坂ヘッドコーチに、選手交代などを伝えることは不可能になった。

昨季は長谷川監督の手腕で国内3冠。そのタクトを振るえないのは“数的不利”で臨むようなものだ。

しかも第1戦は敵地開催。中国では反日感情を考慮し、スタッフやベンチ外選手ら日本人は、ピッチから遠いスタンド上段に離される。同監督は「シミュレー ションはしている」としつつ「ヤット(遠藤)を中心に選手が考えてやっている」と信頼。DF岩下も「監督のことは理解している」。困難を乗り越えた先にア ジア制覇が現実になる。

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