G大阪東口が好守備「まだまだ改善していける」
<富士ゼロックス・スーパーカップ:川崎F3-2G大阪>◇20日◇埼玉
敗れたガンバ大阪だが、元日本代表GK東口順昭(34)の好守備が際立った。 前半9分、川崎Fの右CKの場面。ゴール前でMFシミッチが、頭で合わせて先制点かと思わせるシュートを放つが、守護神は左足の裏側を使ってビッグセーブ。5月に35歳の誕生日を迎える大ベテランが、年齢を感じさせない反射神経で危機を救った。
「GKなんで、最後のシュートストップは1得点(失点)のところの重みを感じながらしっかり防いでいきたい。今日は自分たちのミス、甘さの失点なのでまだまだ改善していける。GKとしては(失点危機で)止められたら救えるので、突き詰めていきたい」
この試合は、川崎Fに15本のシュートを浴びた。許した3失点は、GKとして阻止するのはほぼ不可抗力だったが、現状にはもちろん満足していない。
本来は2列目やFWが本職のMF小野瀬康介(27)が右サイドバックに配置転換され、先発した。宮本恒靖監督(44)の「攻撃的な選手がプレーすると、どういう変化が生まれるのか見たかった」という意図で、この1週間で準備したオプションだった。今季から攻撃的な4-3-3システムに挑戦し、4バックは多くの時間帯で高い位置を保った。それだけに、東口の広範囲のケアが求められた。
「相手に押し込まれた中で2失点したが、2点を返してどっちが勝つか分からない試合にした。自分たちに勝ち切れなかったのは、まだまだ改善しないといけないが、(収穫も課題も)両方が出た、いい試合だった」 昨季は堅守の象徴としてゴール前に立ちはだかった。
今季は攻撃的なサッカーを打ち出すだけに、昨季より逆襲に遭う危険性も高い。東口は「しっかり自分たちが球を持って、相手ゴールに向かえたことで2点につながった。そこは一番評価していい。先に1試合、公式戦ができたことで(課題修正に)トライするチャンスある。試して修正の積み重ね。それを続けていければ」と前向きに話した。
G大阪のJ1リーグ開幕は27日、ヴィッセル神戸と敵地で戦う。