G大阪高尾「結果を」目標代表入り&海外移籍も視野

タイトル獲得へ。ガンバ大阪3年目のDF高尾瑠(24)が日刊スポーツのインタビューに応じた。昨季、2年目ながら32試合に出場。後ろからの攻撃で力を示し、右サイドバックに定着した。控えめな性格で、今季の目標を5アシストと設定も、チームのタイトル獲得を明言。将来的な日本代表入り、海外移籍も視野に、ピッチで躍動する。

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沖縄キャンプも終盤に差し掛かり、高尾はもの静かに今季の目標を口にした。

「正直(試合を)やってみないとわからないが、アシストはしたい。得点よりもアシストです。5はしたいです」

19年5月18日の大阪ダービーでデビュー。チームは7戦連続勝ちなしと不調の中での出場だった。プレッシャーのなか、後半10分、高尾の縦パスが起点となりゴールが生まれ、1-0で勝利をもぎ取った。さらに、昨季は2年目ながら32試合に出場。右サイドバックに定着した。引き分け以下で川崎Fの優勝が決まる11月22日の浦和戦で、初ゴールの逆転勝ち。ガンバサポーターの記憶に残る活躍をした。

「たまたまです。でも、デビューのときは、1週間前に3バックを初めてやって、『どうなるかな』と思っていたが、せっかくもらえたチャンスを生かしたいと思っていた」

控えめな語り口の24歳。18歳のときに苦い経験をしている。中学で名古屋ユースに所属。プロへの道を目指したがかなわず、関学大(兵庫)に進学した。

「全然実力がなかった。高1、2年のときにはプロに行けないだろうと思っていた。でも、サッカーのために関西に出してくれた親がいたから、大学4年間はがんばろうと思った」

大学で身につけたのは「自主性」。チームのルールからプレーまで学生で決めるスタイルだった。自ら考え行動する。心を磨くためと、月1回西宮神社(兵庫)のトイレを掃除していた。コミュニケーション力を身につけるために、学生が考えた1人1冊好きな雑誌を紹介するという、レクリエーションのような企画では、好きな言葉にも出会った。

「『人のためにがんばった方が、がんばれる』という言葉が印象に残りました。自分もそういうタイプなので。家族のためとか」

おとなしい性格で、チームでもぼそぼそとした口調をいじられることもあった。だが、内には熱い思いがある。

「代表に入りたい、海外に行きたいというのはある。だけど、1試合1試合結果を残してなれたらいい。まずはタイトルを取りたい」

14年以来のリーグ優勝へ。24歳の若武者が、今季大きく羽ばたく。そして、未来の日本を背負うサイドバックへと成長する。

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