G大阪、真夏の夜の悪夢…スキを突いた浦和のプレス

<明治安田生命J1:G大阪1-3浦和>◇第11節◇19日◇パナスタ

まるで真夏の夜の悪夢を見ているようだった。

ガンバ大阪は前半から、ことごとく球際で浦和レッズを上回っていた。得意のボール保持から敵陣に攻め込み、序盤からMF井手口が、FW宇佐美がシュートを放っていく。記者席から見ていても、先制点は時間の問題と思ったし、G大阪の勝利も確信していた。

潮目が変わったのは前半のちょうど真ん中、22分あたりだった。Jリーグでは現在、前半と後半の各折り返し付近で飲水タイムが用意されている。つまり22、23分あたりで数分間、選手が水分を取るための休憩がある。

この試合、まさに前半22分、浦和MF関根のクロスをGK東口がキャッチし、そこから自陣での細かいパス交換が始まった。選手もおそらく体感的に、この飲水タイムが近いことが分かっていたのかもしれない。

とにかくG大阪陣内では、時間の経過を待つようなパス交換が何本も行われ、ちょうど17本目のパスを3バックの中央に位置するDF三浦が受けた瞬間、相手の鋭いプレスが来た。

すると体勢を崩した三浦の右足から前方へ出されたパスが、相手に拾われて先制点を許すことになった。先制点を決めた浦和関根と、東口の間にはG大阪の選手が5人ほど入ろうとしていた。人数も足りていたが、守りきれなかった。それよりも浦和のプレスをほめるべきかもしれないし、G大阪の最終ラインに、ちょっとしたスキがあったのも間違いない。この得点が決まると、主審は飲水タイム突入を両軍に告げた。

前半34分にはG大阪は横パスのミスからハンドでPKを与えて2失点目。後半12分にも再び横パスのミスから、さらに三浦がクリアの処理を誤り、決定的な3点目を奪われた。この試合前までに暫定3位で優勝争い圏内にいたG大阪は、守備の堅さが武器だった。まさに一瞬のミスやスキから生じたほころびは、試合中にどんどん大きくなった。

宮本監督は「(ミスで3失点は)残念です。試合勘に関しては、試合への入りも悪くなかった。エアポケットというか、試合の中で決定的なミスというものは1つはあるが、2つ3つあって残念に思う」と言うしかなかった。

前節15日サガン鳥栖戦は相手の新型コロナウイルスによるクラスター発生で延期になった。よって主力選手は中10日の休養を経て、この試合に臨んでいた。対する浦和は中3日で、しかも大阪に乗り込んできている。韓国代表DFキム・ヨングォンが体調不良で、この2年間で出場停止以外では初めてベンチを外れた。そのアクシデントがあったにせよ、万全の状態なのはG大阪のはずだった。

主将でもある三浦は「いい形でここまで来ていたので、本当にもったいない。ミス絡みの失点で自分も絡んだので、次に切り替えたい。逆に崩された失点ではないので、声を掛け合ってやりたい」と、次節以降の雪辱を誓った。

G大阪の今季3失点は初めてで、昨年9月28日の1-3で敗れたセレッソ大阪戦以来17試合ぶり。ホームでの3失点は、ヴィッセル神戸と3-4の乱打戦になった昨年3月30日以来だ。

G大阪はこれで6位へ後退。逆に浦和は4位に浮上した。これまでJリーグの盟主を争ってきた東西の強豪クラブが、明暗を分けることになった。

試合後、他会場の結果や内容をチェックすると、ヴィッセル神戸は後半ロスタイムの失点で悲劇的な負けを喫していた。MFイニエスタは負傷交代したようだ。Jリーグで最も堅守を誇るセレッソ大阪は、川崎フロンターレに5失点の惨敗。関西3クラブの当事者やサポーターは、眠れない夜だったに違いない。

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