【G大阪】衝撃の2発デビュー! 17歳唐山翔自が示した末恐ろしい大器ぶり。「自分、持ってるなぁと思いました」

お気に入りは2点目。「自分のなかでも難しいシュート」

ガンバ大阪の超新星、唐山翔自(とうやま・しょうじ)が鮮烈のトップデビューだ。

水曜日に行なわれたルヴァンカップ・グループステージ第3節、湘南ベルマーレ戦。第2節を終えてすでに敗退が決まっていたG大阪は、J3を戦うU-23チームの選手を軸に遠征メンバーを構成し、この日に臨んだ。そのゲームで先発に抜擢されたのが、今季開幕前に飛び級でプロ契約を結んだ高校3年生だった。

昨季のJ3で10戦8発、今季のJ3でも9戦4発と猛威を振るう万能型FW。昨年9月のJ3第21節・福島ユナイテッド戦で3得点をマークし、Jリーグの最年少ハットトリック記録(16歳と345日)を塗り替えた“U-23のエース”が、満を持してトップデビューを果たしたのである。

そのパフォーマンスは圧巻だった。まずは12分、山本悠樹が放ったインスイングのFKに対して、ファーから鋭く抜け出すと、難しいバウンドのボールを見事に頭で合わせて先制。さらに同点とされて迎えた34分にも非凡な決定力を見せつける。奥野耕平のパスに抜け出した高木大輔がグラウンダーのパスを中央へ供給し、唐山がこれをしっかりと左足でインパクトして2点目をゲットした。

後半は湘南の猛攻に晒されながらも、G大阪はリードを守り切って2-1で勝利。唐山はJ3から中2日のハードスケジュールながら、90分フルタイムを走り抜いてみせたのだ。

試合後、報道陣の取材を受けた唐山は、17歳とは思えない堂々たる受け答えでインプレッションを明かした。「まさかデビュー戦で2点取れるとは思ってなかったので嬉しいです。自分、持ってるなぁと思いました」とはにかみながら、2ゴールを冷静に振り返っている。

「(1点目は)いつもあそこ(ファー)に入るのは自分で決めていて、悠樹さんのインスイングのボールなら絶対に流れてくるなと思ってたんで、思い通りに決めれました。でも自分としては、2点目が気に入ってますね。大輔くんからのボールをちょっと相手が触ってバウンドが変わるなかで、しっかりボールを足に当てれた。自分のなかでは難しいシュート。練習の賜物かなと思います」

「点を取って勝てたんで10点満点です」と笑う
とはいえ、そこはまだ17歳。90分間を通してみれば、イージーミスや消える時間帯があったのも確かで、その点は本人も自覚している。

「得点を取るところと動き出しの部分は、トップのレベルでも通用するなとは思ってたんですけど、ビルドアップから縦パスを受けたあとの自分のボールコントロールとか、足下で受けるプレーはまだまだだなって感じています。なかなか自分の形というのもオフサイドになったりで出せなかったし、そういうのをもっと出していかないと継続して点は取れないと思うので、しっかり取り組んでいきたいです」

U-19日本代表でも中軸を担う大器だ。若手登用に積極的な宮本恒靖監督が、過密日程が続くJ1リーグの舞台に唐山を投じるのも、時間の問題だろう。ジュニアチームからG大阪ひと筋の生え抜きは、「今日の得点も嬉しいですけど、やっぱり今季のJ1での得点を目ざしたい」とキッパリ。「でも正直、緊張しました。しんどくなるのは予想してたけど、日頃からヒトシ(森下仁志U-23監督)さんの練習で鍛えられてるんで、思ったよりしんどくなかった。走れたと思う」とも語り、自己採点を問われると、「点を取って勝てたんで10点(満点)で」と笑い、茶目っ気もみせた。

はたして、どれだけの伸びしろがあるのか。末恐ろしい才能が、華やかにトップデビューを飾った。

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