【G大阪】小野&宇佐美のプラチナ世代がそろい踏み! 4連勝で2位浮上

◆明治安田生命J1リーグ第6節 神戸0―2G大阪(26日、ノエビアスタジアム神戸)

G大阪はMF小野裕二(27)の移籍後初得点、“神戸キラー”FW宇佐美貴史(28)の弾丸ミドルで神戸に2―0と勝利し、4連勝で2位に浮上した。神戸の攻撃に圧倒されながらも、GK東口順昭(34)の度重なる好守と、全員の体を張った守備もあって、2試合連続のクリーンシート。次節は首位・川崎戦(8月1日・パナスタ)を迎える。

これぞ宇佐美、と言える伸びのある弾道で試合を決めた。1点リードしながら、神戸の猛攻にさらされていた後半41分。宇佐美は右足を振り抜き、約22メートルの強烈なミドルシュートを突き刺した。すると先制点を奪ってベンチに下がっていたMF小野の元へと走り、がっちりと抱き合った。思わずソーシャルディスタンスを忘れる、会心の今季2点目だった。

この日の試合前、宇佐美は大阪府茨木市内の定食屋で小野と昼食をともにした。しかし料金を支払おうとすると「現金がゼロで…」。仕方なく小野に支払いを頼むと「点とってくれたらいいよ」と笑って返された。一飯の礼を、十分にお釣りのきそうな衝撃ゴールでお支払いし、得意の神戸戦は通算13点目。苦しい展開の中、宮本恒靖監督(43)も「あの一発を我々も待っていた」と賞賛したゴールで、チーム4連勝に導いた。

小野にとっても、この試合は移籍後初ゴールの記念すべき一戦になった。0―0の後半17分、右サイドからDF高尾が送ったグラウンダーのラストパスに合わせて先制。「勝利につながるゴールを決めることができてよかった」と試合後は穏やかな表情を浮かべた。

宇佐美と小野はともにプラチナ世代として年代別の代表でプレーし、お互いを認め合う存在。ピッチでは高い技術と熱いプレーを見せる小野に、宇佐美は「表情、プレーに裕二のメンタリティーは出ているし、僕らにも、見ている人たちにも伝わっていると思う」と語る。ピッチで感情を出す選手が少ないG大阪において、小野の“熱”が新たな刺激を与えている。

この日はイニエスタを中心とした神戸に押し込まれる時間も長かったが、スーパーセーブを連発したGK東口の活躍もあって2試合連続の無失点。粘り強い守備と、少ないチャンスを生かし切る個の力で、17年5月以来となる2位に浮上した。次節は首位を快走する川崎との一戦。「僕はタイトルを取るためにこのチームに来た」と語る小野と、「まだまだ自分たち本位の勝ちではない。もっと内容を上げていかないと」と課題も挙げた宇佐美。2人の見せる化学反応が、過去2年は低迷していたG大阪に変化をもたらし始めている。

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