【神戸vsG大阪プレビュー】今週2度目の阪神ダービー…攻撃陣が振るわない神戸と堅実な戦いぶりを見せるG大阪が激突

■ヴィッセル神戸 主力不在も守備は安定。一線級が居並ぶ攻撃陣は改善の余地あり

【プラス材料】
前節はアウェイでセレッソ大阪と対戦し、0-0の引き分け。再三のファインセーブでチームを救ったGK飯倉大樹が「最低限の勝ち点は取れた」と話したように、2位と好調だった相手に勝ち点1はまずまずの結果と言える。それを踏まえ、今節のプラス材料は2つ。

1つ目はC大阪を無得点に抑えられた点。トルステン・フィンク監督も「センターバックのレギュラークラス2選手が出ていない中で失点ゼロには納得している」と評している。しっかりブロックを組んだ守備も機能し、新境地を開いた印象だ。

2つ目は得点こそ奪えなかったものの、DF西大伍やDF酒井高徳への効果的なサイドチェンジからチャンスを広げることに成功したこと。チームとして取り組んできた戦術のクオリティが向上した点は好材料と言っていい。

【マイナス材料】
マイナス材料は3つ。1つ目はリーグ戦再開後の全試合を欠場しているベルギー代表のDFトーマス・フェルマーレンに加え、DFダンクレーもここ3試合を欠場。練習に合流したという情報がある中で、フィンク監督は「もし彼らが100パーセントなら試合に出します」と言葉を濁している。今節の出場も微妙なところだ。

2つ目は、C大阪戦で得点できなかったこと。試合後にMF山口蛍が「ゴール前を固めてくる相手を崩せなかった」と振り返ったように、攻撃面での課題が露呈した。

3つ目はセットプレーの守備。特にCKではゾーンディフェンスの隙を突かれるケースも。C大阪戦ではクロスバーに救われたものの、CKからDF木本恭生にフリーでヘディングを許している。

■ガンバ大阪 スタートダッシュに成功も、負傷者の増加が気がかり

【プラス材料】
前節のサンフレッチェ広島戦に勝利してリーグ戦3連勝。スタートダッシュを実現するべく、勢いを見せている。

広島戦は相手に攻め込まれる時間も長く、我慢の展開になったが、GK東口順昭を中心に守備陣が最後まで体を張って今季初の完封を実現した。「ギリギリのシーンも多かったが、最後に体を張る、必死に守るという我々が身につけなければいけないものが見られたことがゼロにつながった」と宮本恒靖監督。夏場の連戦では理想のサッカーだけを追い求められるとは限らないと考えても、新たな勝ち方を身につけた一戦だったと言える。

また、昨季も課題にしてきたセットプレーからの得点が生まれたことも好材料。FW宇佐美貴史やFW小野裕二らキッカーの精度も高まっているだけに、セットプレーからの得点が増えれば、試合を楽に進められる要素のひとつになるはずだ。

【マイナス材料】
これだけの連戦ということで予め覚悟していたはずだが、ケガ人が増えていることが気になる。兼ねてから伝えている守備陣に加え、第5節・大分トリニータ戦の終盤に負傷したMF小野瀬康介も前節の広島戦を欠場。FWアデミウソンも控えメンバーに名を連ねなかった。選手層の厚さを誇るガンバ大阪だけに不安はないが、今後の連戦を考えても離脱期間はできるだけ短くしたいところ。監督のコントロールが物を言うことになりそうだ。

前節に今季初の無失点を実現したが、終盤の試合の進め方や締めくくり方も今一度見直したいところ。疲れの出る終盤はどうしてもディフェンスラインが下がりがちで、そうなると攻め込まれる状況はより増える。「ああいう時間帯でも僕らが保持する時間帯を長くしていけるように」とDF三浦弦太は話す。それができるようになれば、より楽に試合を進められるだろう。

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