好調J1名古屋で存在感増す19歳のサイドバック成瀬竣平 MFから“転向” …G大阪から加入した呉宰碩との定位置争いにも前向き
名古屋グランパスのDF成瀬竣平(19)が20日、右サイドバック(SB)でのレギュラー生き残りを誓った。同ポジションでは、G大阪から加入したDF呉宰碩(オ・ジェソク、30)が8月1日の第8節・柏戦(豊田ス)から出場可能になるほか、けが人も練習に復帰。ライバルの存在を刺激に、さらなるアピールを狙う。この日は、22日の大分戦へ向け愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで非公開練習した。
開幕前にけが人が続出し、不安視されていた右SBのポジション。だが、ふたを開ければ今季から本格的に同ポジションに挑戦した成瀬が、開幕から全5試合で先発し、開幕ダッシュに貢献。19歳の成長ぶりに、フィッカデンティ監督も目を細める。
「すごくよく評価している。彼は経験が不足している部分があったが、若さがいい方向に出ている。積極的にプレーして、毎日のように『よりよい選手になりたい』という欲が強くなっている。得た機会を最高に生かした」
元々、中盤の選手だった攻撃的な特長を生かしつつ、他の選手から度々指摘を受けていた守備でも連係を深めている。だが、うかうかはしていられない。チームは、両SBをこなす元韓国代表の呉を獲得。さらに、昨季右SBのレギュラーだった宮原も全体練習に復帰した。
にわかに騒がしい右SB戦線だが、成瀬は前向きにとらえている。「競争する選手が身近にいることは、成長につながる。まずは負けないように練習からアピールしたい。呉選手が出られるようになっても、自分が出ていけるように頑張っていきたい」。
開幕5試合で5失点と堅守の大分だけに、厚みのある攻撃でその壁を崩したい。「SBがキーになる。自分がどんどん縦に出していくことが増えれば、攻撃の厚みが増してシュートが増える。役割を果たしたい」。チームも、成瀬も、このまま突っ走る。