G大阪・遠藤「試合ができる喜びを感じながらプレーしたい」40歳J1最多出場達成へ
新型コロナウイルスの影響で中断していたJ1は7月4日に再開する。本拠地パナソニックスタジアム吹田でC大阪と対戦するG大阪の元日本代表MF遠藤保仁(40)が6月30日、吹田市内で行われた非公開練習後にオンラインでの取材に応じた。“大阪ダービー”に出場すればJ1単独最多の通算632試合出場を達成するプロ23年目の司令塔は、大記録を前に「非常に光栄」と語った。
偉大な金字塔を目の前にしても遠藤は変わらない。再開初戦のピッチに立てば名古屋などで活躍した元日本代表GK楢崎正剛氏(44=現名古屋クラブスペシャルフェロー)を超えてJ1最多の通算632試合出場を達成するが、「ありがたいことにたくさんの試合に出られた。楢崎さんの記録を抜くことができれば非常に光栄だと思う」と淡々と語った。
前人未到の大記録について「ここまで積み重ねてきたというのは誇らしいものがある」と自負を示したが、当然“数字”だけでは満足できない。「記録を伸ばすだけではなく、チームに貢献していきたい」と、勝利へ力を尽くすことを誓った。
「目の前の試合に出たい。それだけ」。試合への飢えを欠くことがない遠藤に対して、宮本監督も「チームにとって大きな存在。彼の経験が周りを落ち着かせて勇気づけ、若手の力を引き出す」と絶大な信頼を寄せる。
プロ23年目の大ベテランでさえ経験したことのなかった異例の中断だった。チームは5月下旬に全体練習を再開。「みんなでボールを蹴れるというのはやっぱり幸せなこと。試合ができる喜びを感じながらプレーしたい」と初心に返ったように再開を待ち望んだ。
“大阪ダービー”では「淡々とゲームが流れる可能性がある。試合の入り方、先制点が大きく左右する」と戦略を描いた。無観客となるため、華々しい祝福に包まれることはない。「状況はしょうがない」と受け入れ、不惑の司令塔は静かに“その時”を迎える。