番記者選定「J1・クラブ別歴代最高プレーヤー」。選ばれし18名の顔ぶれは?

鹿島の歴代最高は“サッカーの伝道師”

2020年シーズンのJ1&J2全40クラブで、それぞれ歴代最高プレーヤーは誰なのか? 5月28日発売のサッカーダイジェストで特集されている「クラブ別歴代最強チーム」の中でピックアップされた歴代最高プレーヤー40人のうち18人を、ここでは「J1編」としてお届けする。

<鹿島アントラーズ>
ジーコ(MF/所属期間:1991~1994年)
“サッカーの伝道師”であるこの巨星がいなければ、「今の鹿島はなかった」と言わしめる影響力をピッチ内外で示した。93年の開幕戦でのハットトリックには、ただただ驚嘆するしかない。(選者/小室功=オフィスプリマベーラ)

<横浜F・マリノス>
松田直樹(DF/所属期間:1995~2010年)
存在感という意味で、この男の右に出る者はいない。闘志や情熱を前面に押し出すプレーは見ている者の心を強く揺さぶった。“マツ”は多くのサポーターの心の中で生き続けている。(選者/藤井雅彦=ジャーナリスト)

<サンフレッチェ広島>
森崎和幸(MF/所属期間:1999~2018年)
パス成功率90パーセント以上の精密さとともに「ピッチの指揮官」と森保監督が称した洞察力や戦術眼がなければ3度の優勝はなかった。厳しい病を何度も克服した頑張りにも敬意を表して。(選者/中野和也=紫熊倶楽部)

<ガンバ大阪>
遠藤保仁(MF/所属期間:2001年~)
01年の加入後、全タイトルに主力として貢献。驚異的な稼働率はもちろん、この男の哲学がガンバの攻撃性能を支えた点も称賛したい。遠藤なしにクラブの栄冠はなかったと言い切れる。(選者/下薗昌記=サッカーライター)

<川崎フロンターレ>
中村憲剛(MF/所属期間:2003年~)
J随一の戦術眼を誇るバンディエラ。彼抜きにクラブの歴史は語れない。リーグ初優勝時に等々力のピッチで泣き崩れた姿は永遠に語り継がれるだろう(選者/いしかわごう=フリーライター)

<浦和レッズ>
ロブソン・ポンテ(MF/所属期間:2005~2010年)
クラブの全盛期に絶大な存在感を発揮。苦しい試合ほど、そのゴールでチームを救う“本物”の「背番号10」だった。06年のJ1優勝と07年のアジア制覇は、彼なしには果たせなかった。(編集部選定)

湘南の歴代最高は98年ペルージャに移籍したあのレジェンド

<名古屋グランパス>
楢崎正剛(GK/所属期間:1999~2018年)
ストイコビッチ、中村直、ウェズレイと候補は多彩も、やはり“勤続20年”の貢献度に勝るものはなし。J通算660試合出場の鉄人は、日本サッカー史に名を残した絶対的守護神だった。(選者/今井雄一郎=フリーライター)

<柏レイソル>
大谷秀和(MF/所属期間:2003年~)
ジュニアユースから柏一筋を貫き、クラブ通算最多出場記録を更新し続けている(現在は445試合)。国内3大タイトル獲得と3度の降格を経験し、酸いも甘いも知り尽くしたレジェンドである(選者/鈴木潤=フリーライター)

<FC東京>
徳永悠平(DF/所属期間:2006~2017年)
玄人好みのプレーでチームを支えた右サイドの鉄人で、J1での359試合出場はクラブ歴代最多。華のあるタレントは他にもいるが、貢献度でこのベテランを超える選手はいない。(選者/馬場康平=フリーライター)

<セレッソ大阪>
森島寛晃(MF/所属期間:1994~2008年)
言わずもがなのシンボル。前身のヤンマー時代から一筋で、現在はクラブの社長を務める。実績や知名度も抜群で、愛される人柄も魅力。まさに「ミスター・セレッソ」と呼ぶに相応しい。(選者/西海康平=スポーツニッポン新聞社)

<ヴィッセル神戸>
小川慶治朗(FW/所属期間:2011~2018年7月、2019年~)
自ら志願してエースナンバー13を背負うなど生え抜きとしての意識が強く、献身的なプレーでチームを牽引。そのクラブを思うひたむきな姿勢に監督は信頼を寄せ、ファンは惚れる。(選者/白井邦彦=フリーライター)

<湘南ベルマーレ>
中田英寿(MF/所属期間:1995~1998年)
95年の加入後、すぐさま主力に定着し、JリーグベストイレブンやAFC年間最優秀選手に輝く。平塚でプロとしての基礎を固め、フランス・ワールドカップを経て欧州へと羽ばたいた。(選者/隈元大吾=フリーライター)

鳥栖の歴代最高は豊田ではなく…

<清水エスパルス>
澤登正朗(MF/所属期間:1993~2005年)
クラブ創設時から主力として活躍し、9年もの間、10番を背負った。クラブ最多得点者で99年チャンピオンシップでの直接FK弾など伝説も数多く。皆が認めるミスター・エスパルスだ(選者/前島芳雄=スポーツライター)

<北海道コンサドーレ札幌>
ウィル(FW/所属期間:2001、2003年)
同じFWではエメルソンらも候補だが、所属した01年にJ1得点王に輝いたこの男はパワー、技術、速さ、戦術眼のすべてを備えていた。総合力で言えばナンバー1のタレントだろう。(選者/斉藤宏則=フリーライター)

<大分トリニータ>
高松大樹(FW/所属期間:2000~2010年、2012~2016年)
16シーズンを大分で過ごし、出場数、得点数はいずれもクラブ歴代トップで、大分が獲得したタイトル3つにすべて選手として携わった。“ミスター・トリニータ”と呼べる唯一のプレーヤーだ。(選者/柚野真也=フリーライター)

<ベガルタ仙台>
梁勇基(MF/所属期間:2004~2019年)
04年に練習生からプロ契約を勝ち取り、瞬く間に主力へと成長。06年から在籍最終年の19年まで「10番」を背負い続けた。正確なキックと献身性で、長年チームを支えたバンディエラだ。(選者/板垣晴朗=フリーライター)

<サガン鳥栖>
赤星拓(GK/所属期間:2007~2018年7月)
インパクトなら豊田だが、この守護神をチョイス。福岡大から加入すると、J1昇格を目指し、誰よりも熱くプレー。昇格決定後にミックスゾーンで流していた感動の涙を、今も忘れられない。(選者/荒木英喜)

<横浜FC>
山口素弘(MF/所属期間:2005~2007年)
チーム誕生の起源を持つ横浜Fで主将を務めた男は、06年のJ1初昇格に貢献。引退後に監督として三ツ沢へ戻ってきたことは、クラブの、そしてJリーグの歴史を感じさせた。(選者/二本木昭=フリーライター)

リンク元

Share Button