◆明治安田生命Ｊ１リーグ第１節　横浜Ｍ１―２Ｇ大阪（２３日・日産ス）

明治安田生命Ｊ１リーグの４試合が行われ、元日本代表のＧ大阪ＭＦ遠藤保仁（４０）が横浜Ｍ戦で、名古屋などで活躍した楢崎正剛氏（４３）＝現名古屋・クラブスペシャルフェロー＝に並ぶ、Ｊ１最多出場の６３１試合に到達した。Ｊ記録を更新する２１年連続の開幕スタメンを果たし、２―１の勝利に貢献。Ｊ２から昇格した横浜ＣのＭＦ中村俊輔（４１）は神戸戦に先発し、Ｊ１開幕最年長スタメン出場記録を４１歳７か月３０日に更新。敵地で１―１で引き分けた。中村は代表で長くともにプレーした遠藤を独自の観点で語り、大記録をたたえた。

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ヤットと初めて会ったのはフリューゲルスの時。１９９８年の開幕戦で対戦した時、「１年目から試合に出ているやつがいるな」ぐらいの印象だった。一緒にやったのは（２０００年の）シドニーオリンピック、トルシエ監督の時かな。（注・遠藤は本大会メンバーから漏れ、予備登録でチームに帯同）

大会中は部屋が同じで、ヤットは試合に出られないストレスを外に出してはいなかった。その時、俺は空気を読めなくて、部屋で「トルシエはこうこうで…」とか、ずっと話しちゃっていた。そしたら、聞いてくれていたヤットが「いや、いいよ、試合に出てんだから」って。その時に俺は「あっ…」って。ヤットも表には出さないけど、根っこのところで悔しい気持ち、強いんだと思った。俺にむかついたと思うよ。

あと、自分のペースで成功しているよね。（小野）伸二とか、イナ（稲本潤一）と同期で、うらやましいとは思っていないだろうけど、自分は違うタイプだな、とぐっとこらえていたときもあると思う。でも結局、代表の記録も一番でしょ。周りの人の支えもあると思うけど、（遠藤の性格は）「ウサギと亀」の亀的なね。自分の保ち方みたいなのが、うまいと思う。日本代表でもＦＫは俺が蹴っちゃうし、その後は本田（圭佑）が蹴っちゃうし。でもヤットは（２０１０年南アフリカＷ杯の）デンマーク戦でＦＫを決めた。俺はインチキなのが入っちゃっただけ（２００６年Ｗ杯のオーストラリア戦で１得点）、Ｗ杯では何もできなかったよ。

プレーはボランチというポジションもあるけど、バタバタしない。狙いすぎない。ちょっと待ってみる。見てから動き出す。自分からバッといっちゃうやつがいるでしょ？　あいつは３兄弟の一番下で、俺も４兄弟の一番下だから分かるんだよ。学校で言えば、新しいクラスになったからといって、お調子者や学級委員とかになるタイプじゃない。一度、外から行って、自分の立場や自分が輝くところを探してスッといく。結局、「あいつ、外せねえや」となるんだよ。

時代によってサッカーは変化している。ヤットもちょっとずつプレーを変えていると思うよ。どうすりゃ自分が消えなくなるかな、と。俺、まだできるんだけど…ってね。ヤットとはライバルではないかな。相棒に近い、戦友だね。もっともっと、記録を伸ばしてほしいと思うよ。（談）

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