「めぐり合わせが良いのか…」22年前のJデビューと同じ場所で遠藤保仁がJ1最多タイ631試合出場
[2.23 J1第1節 横浜FM1-2G大阪 日産ス]
J1最多タイ記録の通算631試合目の出場となった節目の一戦を勝利で飾った。ガンバ大阪は敵地で昨季王者の横浜FMを下し、9年ぶりの開幕白星。21年連続開幕スタメンを果たし、J1史上最多タイ出場の金字塔を打ち立てたMF遠藤保仁のメモリアルゲームに花を添えた。
18年限りで現役を引退した元日本代表GKの楢崎正剛氏に並ぶJ1通算631試合出場。遠藤は「うれしく思うし、(楢崎)正剛さんの偉大さを痛感しています。これだけ試合に出ることの大変さは僕と正剛さんしか分からない。フリューゲルス時代の先輩でもある正剛さんに並ぶことができて光栄です」と静かに噛み締めた。
1998年に鹿児島実高から横浜Fに入団した遠藤は高卒ルーキーながら開幕戦で先発デビュー。楢崎とともに立ったピッチはこの日と同じ日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で、相手は横浜Mというダービーマッチだった。「(プロとしての)第一歩を踏み出した場所。めぐり合わせが良いのか、運が良いのか分からないけど、勝利で飾れて良かった」。デビュー戦となった22年前の試合も、延長戦ながらスコアはこの日と同じ2-1での勝利だった。
一つひとつ積み重ねてきた631試合。その要因について「挙げたら100個ぐらい挙がってくると思うけど、一つ言うならいろんな方が自分をサポートしてくれたことは間違いない。チームのスタッフも家族もそう。サッカーをやるうえで良い環境を整えてくれたのは一つの大きな要因。そこは感謝したい」と述べた。
G大阪在籍20年目、プロ23年目のシーズンを9年ぶりに勝利でスタートさせた。「開幕に勝つのは非常に良いこと。最初の時期は結果が自信を与えてくれる。勝ってスタートを切れたのはチームにとって大きい」。今年1月に40歳の誕生日を迎えたレジェンドの先発起用に関し、宮本恒靖監督は「ヤット(遠藤)がピッチにいると試合が落ち着くところがある。それは存分に発揮してくれた」と感謝。43歳の指揮官は「攻撃する時間をつくるのが主な目的で、それにはヤットの力が必要だった。90分は難しいかなと思っていたが、彼なりにしっかりゲームを締めてくれた」と、90分フル出場で勝利に貢献したベテランに賛辞を送った。