活躍の場を求める長友、柴崎ら 「海外組」のJ復帰は4億円が相場だが… 昌子に続く“サプライズ補強”はあるか
28年目の開幕に向け、サッカーJ1リーグでサプライズ補強に注目が集まっている。
そのきっかけをつくったのが元日本代表DF昌子源(27)だ。フランス1部トゥールーズと2年半の契約を残しながら、G大阪への完全移籍を決断。5日の入団会見で、「チームを引っ張っていきたい」と意欲満々に宣言した。
日本代表の海外組のJリーグ復帰は異例だが、決してたたき売りではない。移籍金2億円と1億円超の年俸を条件に、昌子側から有力Jクラブへ売り込みをかけたのだ。
昌子は当初、8年在籍した古巣鹿島への復帰を希望していたが、「すでにセンターバックの補強は完了していた」(鹿島関係者)。まだ代表で主力を張る力は十分あり、G大阪にとっては高い買い物ではない。
トルコ1部ガラタサライに結局、残留することになったDF長友佑都(33)も狙い目だ。今季は外国人登録枠から外れることが確実。Jクラブが移籍金と年俸で計4億円を用意できれば、交渉の席につかせることができそうだ。本人は「オーバーエージ(OA)枠での東京五輪」と「22年W杯カタール大会出場」を熱望。どちらもJリーグ復帰が近道だろう。
MF柴崎岳(27)もスペインリーグに移籍したものの、イマイチの状況が続く。4年契約を結んだデポルティボは2部所属ながら、2億5000万円以上の移籍金が設定されている。昨年7月ポルトガル1部の名門ポルトと5年契約したMF中島翔哉(25)の移籍金はなんと15億円だ。
こうした規模の投資が可能なJクラブはG大阪や鹿島、楽天マネーで大型補強を敢行し続ける神戸などに限られる。一方で、浦和のように8年連続黒字で年間収入が80億円近くありながら、「赤字のリスクのある大型補強はしない」というお堅いクラブもある。
欧州主要リーグの移籍期間は先月31日で終了。Jリーグは来月27日まで可能だが、日本代表クラスの完全移籍には4億円以上の度胸ある投資が必要だ。Jのストーブリーグもそんな時代になった。