昌子の古巣G大阪入り秒読み 東京五輪OA枠候補も続々J復帰

フランス1部トゥールーズ所属の日本代表DF昌子源(27)が<古巣のG大阪に完全移籍で復帰する>という報道が1月30日に流れ、これに対してサッカー界では「今年は東京五輪イヤー。昌子本人にとってもベストの選択」という反応が大勢を占めた。というのも昌子は、日本五輪代表を率いる指揮官・森保一監督(51)が期待を寄せている、年齢制限なしのオーバーエイジ(OA)枠の有力候補だからである。

兵庫県出身の昌子は中学時代、G大阪のジュニアユースに所属して同期のMF宇佐美貴史(27)らとプレーしていた。

しかし、チーム内の人間関係などでサッカーへの情熱を失い、中学3年春にはジュニアユースを退団。サッカーから完全に遠ざかってしまった。時には素行不良を繰り返して「中学3年の夏に朝帰りした源を問答無用でボコボコにした。親が本気で愛情を注いでいることを示すために必要と思った」と姫路独協大サッカー部監督の父・力さんは、日刊ゲンダイ紙上での連載(2017年9月15日付号)で述懐している。

昌子は、鳥取・米子北高に入学して再びサッカーを始め、卒業してJ鹿島に入団してレギュラーDFの座を勝ち取り、2019年ロシアW杯では英プレミアのサウサンプトンDF吉田麻也(31)とコンビを組み、日本代表のW杯ベスト16入りの原動力となった。

「昌子=鹿島のイメージが強いが、もともと関西の出身でG大阪のジュニアユースのOBですからね。移籍交渉はスムーズに進むでしょう。G大阪は昨シーズン7位に終わって4年連続タイトルなし。今季はDF金英権が韓国代表の日程でチームを離れたり、DF三浦弦太に欧州からのオファーも予想されている。DF不足を想定して昌子の補強は必要不可欠です。2019年1月にフランスに渡って途中入団ながら(残り)18試合にフル出場した。昌子にしても今季は足首などケガに悩まされて昨年9月以来、試合出場ゼロが続いている。ロシアW杯の輝きを取り戻すためにも心機一転、Jリーグ復帰はベストの選択でしょう」(マスコミ関係者)

それともうひとつ。昌子のJ復帰には、五輪代表OA枠に入って東京五輪に出場するという意味合いが含まれている。これからコンディションがどんなに良化したとしても、戦力としてカウントされていないトゥールーズでは出番に恵まれず、そうなると試合勘などの関係から森保監督のOA枠構想から外れてしまうことになる。

住み慣れた日本に帰国し、心身ともにベストの状態を取り戻し、Jリーグで好パフォーマンスを発揮して森保監督にアピールする。これこそが、今の昌子にとって大事なことなのである。

「今回のG大阪移籍は昌子サイドから持ち掛けた話みたいです。Jリーグの第1移籍期間は3月27日。まだまだ時間的な余裕はありますが、今季J開幕の2月21日までにはガンバ移籍が決まる公算大です」(前出関係者)

■吉田麻也には神戸移籍の噂が

こうした大物DFのJ復帰は、他選手にも波及すると言われている。それも昌子と同じ、東京五輪OA枠候補選手がゾロゾロとJリーグを主戦場とするというのである。

まずはサウサンプトンで今季、先発6試合にとどまって直近のリーグ戦は9試合連続で出番のないDF吉田麻也。かつてプレーしていた名古屋、今季ACL出場で選手層を増やしたい神戸への移籍が取りざたされている。

2012年ロンドン五輪にOA選手として出場。主将を務め、チームのベスト4入りをけん引。2度目の五輪出場に吉田本人も強い意欲を示しているともっぱらである。

「スペイン2部のMF柴崎岳(27)は今季、監督交代のたびに出番を失っていたが、バスケス新監督体制になると今年は1月16日のラシン戦から3試合連続で先発フル出場を続けている。しかし今後も重用される確約があるわけじゃなく、森保監督が柴崎を高く評価していることもあり、東京五輪出場のためにJ復帰を選択する可能性は十分にある。ポルトガルのMF中島翔哉(25)はベンチ要員となっており、出場することがあっても後半途中から。常に試合にフル出場することで好調をキープするタイプの中島にとって、東京五輪のことを考えると今の状況は大きなマイナス。復帰するとしたら元所属先のFC東京が濃厚でしょう」(放送関係者)

昌子のJ復帰が先鞭をつけるのか。

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