【J1採点&寸評】G大阪4-1松本|ガンバが松本に引導を渡す快勝劇!畳み掛けた前半に2得点の井手口陽介を最高評価!

G大阪――課題の畳み掛ける攻撃を見せて前半で試合を決定づける
[J1リーグ33節]G大阪4-1松本/11月30日(土)/パナスタ

【チーム採点・寸評】
G大阪 6.5
前節に続いて攻撃面でチームの狙いを体現し、先制した後にはほぼ試合を支配。課題だった畳み掛ける攻撃を見せて前半で試合を決定づけた。後半はペース落ちたがそれでも駄目押し点で突き放す。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6.5
立ち上がり早々の永井のシュートには冷や汗をかかされたものの、前半はほぼ最後尾で守備のチャンスはなし。後半の苦しい時間帯に町田のシュートをストップし、流れを断ち切った。失点に責はなし。

DF
4 藤春廣輝 6
高い位置に積極的に絡み、田中には攻守両面で完勝。貴重な2点目も自らのクロスがきっかけとなっていた。スプリントは前節に続いて両チーム最多で40回。驚異的な走力を見せつけた。

5 三浦弦太 6
永井に抜け出された前半の決定機はやや不注意だったが、その後は最後尾を引き締めた。課題のビルドアップも無理をすることなく、シンプルに長いボールを左右に振り分け、起点になっていた。

19 キム・ヨングォン 5
コンディションは万全のはずだったが、相手のロングボールで目測を謝るなど細かいミスが目立った。後半の失点場面はイズマに振り切られたのが原因。本来のパフォーマンスではない。

13 菅沼駿哉 6
最後の失点では水本を見切れなかったが、右サイドでハードな守備を見せた。守備の人だが、ビルドアップでも工夫し、小野瀬を生かすパスなど、組み立ての起点としても持ち味を見せた。
MF
8 小野瀬康介 6.5(79分OUT)
マッチアップした高橋に対して攻守両面で質の高さを見せつけた。仙台戦でも攻撃を牽引したが、井手口との連係も良かった。試合の流れを変えた先制点は、小野瀬らしいダイナミックな一撃だった。

7 遠藤保仁 6
仙台戦ほどの寄せもなく、アンカーの位置から狙いのある好パスを連発した。中を崩すことに固執せず、前半はサイドをうまく使い、相手DF陣の嫌がるところに長いボールを配球するクレバーさも。

MAN OF THE MATCH
15 井手口陽介 6.5(54分OUT)
守備では激しさを見せながらも、インサイドハーフとして求められる攻撃の動きもスムーズに。小野瀬との連係もよく、ゴール前に入っていく意識も高かった。2得点は決して偶然ではない。

21 矢島慎也 6
遠藤との役割分担が統一されており、気の利いたパスを披露。ゴール前に顔を出す姿勢もあり、自身のゴールにこそならなかったがポスト直撃のヘディング弾が2点目につながる。

G大阪――後半は交代選手で悪い流れを食い止め、ダメ押しにつなげる
FW
33 宇佐美貴史 6
4試合連続ゴールこそ逃したものの、キープ力を生かしながら、攻撃を牽引した。左サイドから宇佐美らしい巻いたシュートも狙うなど要所では怖さも見せていた。

9 アデミウソン 6.5(64分OUT)
サイドをうまくチームとして生かしながらも、要所でアデミウソンの個の突破力を見せた。エゴに走ることなくチーム3点目を見事にお膳立て。後半の苦しい時間に駄目押し点を決めた。

交代出場
MF
10 倉田 秋 6(54分IN)
流れの悪い時間帯に投入されると直後にいきなりシュートを放つなどチームにメッセージを与える。カウンターで鋭いドリブルも見せ、攻守両面でチームを活性化していた。

FW
39 渡邊千真 6(64分IN)
仙台戦では出番がなかったが劣勢の時間帯に前線でタメを作ることを求められ、ピッチに送り出されると、投入直後に際どいシュートも放った。ただ、周囲とやや噛み合わない場面もありシュート1本止まり。

MF
34 福田湧矢 ―(79分IN)
小野瀬とのマッチアップで疲弊し切っていた高橋に対して、自慢の走力で押し込み続けたが、最後の一押しを欠いた。ただ、松本にとっては嫌な存在であり続けた。

監督
宮本恒靖 6.5
残留が決まった後の試合でチームが緩むことなく、戦わせた。サイドの優位性をうまく活用していたが、クロスへの入り方やインサイドハーフの絡みなども落とし込み、狙い通りの4得点で快勝した。

松本――前半早々の決定機が決まっていれば…
【チーム採点・寸評】
松本 4.5
4失点で完敗に終わったがシュート数だけを見れば、G大阪より4本少ない14本。返す返すも前半早々の永井の決定機が決まっていればという展開だったが、最終節を待たずして無念の降格に。

【松本|採点・寸評】
GK
1 守田達弥 5.5
小野瀬のミドルは反応していたが、弾ききれず。その後はさらに3失点を許したが、GKを責めるのは酷なシュートだった。拮抗していた展開の時には好フィードで起点にもなったのだが。

DF
31 橋内優也 5
押し込まれる時間帯が長く続いたが、アデミウソンへの対応を含めて、個でなんとか戦えた数少ないひとりだった。それだけに4失点目の際にアデミウソンのマークを外したのが残念。

4 飯田真輝 4
好ブロックもあったが、スピードのなさは明らかでG大阪の個の力に翻弄される場面が多かった。クロスの目測を誤りはじき返しきれなかったことが失点にもつながる。最後尾を束ねきれなかった。

41 水本裕貴 5
苦しい対応を強いられる高橋のケアもしつつ、侵入してくる相手を封じるのは難しい。失点時は、マークにつききれなかったが、両サイドが完全崩壊していたのでCB陣だけを責められない。一矢報いた。
MF
3 田中隼磨 4
前半に状況判断を誤り、GKに危ないバックパスも。藤春に攻守両面で格の違いを見せつけられ、ベテランならではの経験値を出す隙はなかった。後半は攻め上がる場面もあったが怖さは少なかった。

47 岩上祐三 4.5(79分OUT)
杉本や町田と比べると、やはり中盤で攻撃的や役割をこなすには技量不足だった感も。前半からミスが多く、逆にピンチを招く。後半はやや改善したが途中交代もやむを得なかった。

6 藤田息吹 5(72分OUT)
中盤の底でバランスを保ったが、攻撃に出る際に工夫がなく、ボールの動かし方が相手に読まれていた。3点を追う後半は高い位置にも顔を出し始めたが、前半にその動きが欲しかった。

20 杉本太郎 5
町田が先発に復帰したことで、負担も軽減され、ボールを触る回数は増えたが、前半は周囲との息が合わない場面も。反撃に転じた後半は高い位置でプレーの精度を欠いていた。

松本――終盤に個の力で1点を返す。イズマをもっと早く起用しても良かったのでは
MF
42 高橋 諒 4
攻撃的な姿勢を見せる小野瀬に押し込まれ続け、守勢が続いた。井手口も絡んでくる相手の右サイドの攻撃に苦しみ、ミスも連発。試合の大勢が決まった後半は何度か攻め上がるも決め手を欠く。

25 町田也真人 5(79分OUT)
4試合ぶりの先発だったが、やはり攻撃を牽引できる存在であることを証明。永井の決定機を作り出し、後半は自らもシュート4本を放つも、東口の好守もあり決め切ることはできなかった。

11 永井 龍 4.5
呼吸の合う町田が先発したことで生き生きと前線を駆け巡った。前半早々の決定機は町田のパスによるもので動き出しは最高だったが、肝心のシュートの精度を欠く。気持ちは見せ続けていたのだが。

交代出場
MF
14 パウリーニョ 5.5(72分IN)
3点を追う苦しい展開の中で投入され、中盤の底で積極的にボールに絡みながら、つなぎ役としてシンプルなプレーを心がけた。ただ、無難な選択が多く、相手の脅威にはなりきれず。

MF
32 安藤 輝 4.5(79分IN)
追いかける展開の中で、G大阪もやや運動量が低下していたが、試合展開に入り込むのがやっとで、攻守両面において目立ったプレーはなし。中盤を活性化できなかった。

FW
45 イズマ 6(79分IN)
攻勢に出ながらも得点につながらない展開にチームが疲弊。サポートが期待できない苦しい状況の中で、個のゴリ押しで、相手を手こずらせ、金をかわして一矢報いる水本のゴールをお膳立てした。

監督
反町康治 4.5
町田を先発に起用したことが奏功し、最初に決定機を作り出すも、シュートが決まらないのは監督を責められない。後半もチームを戦わせたが、イズマらをもっと早く起用しても良かったはずだ。

リンク元

Share Button