【G大阪】採点&寸評 パト復帰弾、遠藤1000試合…どちらもかすむ痛恨ドロー

◆明治安田生命J1リーグ第21節 神戸2―2G大阪(2日、ノエビアスタジアム)

G大阪は2点のリードを守れず、神戸と2―2の引き分けに終わった。前半8分、MF矢島の絶妙なロングフィードを、MF倉田が正確なトラップから難なく決めて先制。後半8分には今夏広島から復帰し、“再デビュー戦”となったFWパトリックが、カウンターから決めてリードを2点に広げた。しかしPKで1点差に迫られると、後半39分にも失点して追いつかれた。

この試合、前半から神戸にボールを握られる展開が続いたことで、宮本監督は後半開始からフォーメーションを3―5―2から4―4―2に変更して守備を修正。さらに2点リードの後半19分、この試合が通算1000試合出場となる元日本代表MF遠藤を投入し「ボールを握りながら、時計の針を進めるという狙いと、相手陣内まで押し込んだ中で決定的なパスを期待しました」。しかし前半から走らされていたことで、後半は運動量が落ちてコンパクトな陣形を保ち切れずオープンな展開に。神戸の猛攻に押し切られる形で追いつかれ、指揮官は「勝点2を失ったというか、もったいないような試合になった」と振り返った。

以下は採点&寸評

宮本恒靖監督【4・5】

2点リードを守り切れなかった事実は痛い。パト、宇佐美、アデの破壊力は魅力だが、そろって運動量が落ちる課題を今後どうカバーするか。

GK〈1〉東口順昭【5・5】

イニエスタのPKを見事にストップしたが、失点は防げず。終盤には遠藤を突き飛ばしてラインアップさせるなど、勝利への執念を感じさせた。

DF〈5〉三浦弦太【5・0】クロス対応は頼もしいが、PKにつながったパスミスは痛恨だった。

DF〈19〉金英権【5・5】

攻守で安定感のあるプレー。韓国人はひとりになったが、存在感は増してきた印象。

DF〈27〉高尾瑠【5・0】

ビルドアップのそつのなさは光るだけに、競り負けた2失点目のようなシーンで力強さが出てくれば、さらなる飛躍が見込めるはず。

MF〈10〉倉田秋【6・5】

正確な技術からの先制点、パトへのアシストはもちろん、攻守への貢献度は大きい。さすが10番。

MF〈21〉矢島慎也【6・5】

ピルロばりの絶妙ロングフィードは真骨頂。運動量も多く守備でも貢献度高く、今や欠かせない存在に。

FW〈33〉宇佐美貴史【5・0】

インサイドハーフでシンプルなプレーが多かったが、まだ体が重い印象。シュートにいたるプレーにも切れを感じなかった。

MF〈34〉福田湧矢【6・0】

守備での1対1で、同世代の神戸DF藤谷をほぼ完封。PK献上も、映像でみれば微妙。ぜひジャッジリプレイで。

MF〈8〉小野瀬康介【5・5】

献身的な上下動で役割は果たしていたが、違いを生み出す部分ではやや物足りなかった。

FW〈9〉アデミウソン【4・5】

好プレーもあったがシュートミス、ボールロストが多すぎる。このままでは再びポジションを失う可能性大。

FW〈18〉パトリック【6・0】

2年ぶり復帰も違和感なく、マシンガン・ポーズもさっそく披露。イージーなパスミスも相変わらずだが、前線でのパワーはチームに足りなかった部分を補っていた。

途中出場

MF〈7〉遠藤保仁【5・0】

ボール支配率を上げるという仕事を託されたが、周囲の足が重く、自身のタッチも微妙。一方でらしい2本のパスはさすがだった。

FW〈40〉食野亮太郎【5・5】

ゴールに向かう姿勢は十分。あとはフィニッシュおよびその前段階での質か。

MF〈17〉鈴木雄斗【5・5】

右サイドで移籍後初出場。ダイナミックな動きはチームの新たなオプションとなる可能性を感じさせた。

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