「点を取ってこい!」宇佐美貴史が指揮官ツネの“メッセージ”に奮起し、劇的弾でガンバを救う!

「もっとクオリティーの部分で、引っ張っていきたい」
[J1リーグ第20節]名古屋 2-2 G大阪/7月20日/豊田ス

まさに、千両役者の面目躍如だ。

土曜日に豊田スタジアムで行なわれたJ1リーグ第20節、名古屋グランパス対ガンバ大阪の一戦は2-2のドローに終わった。その後半アディショナルタイム、敗色濃厚の浪速の雄を救ったのが、3年ぶりに古巣に帰還した日本代表FW、宇佐美貴史だった。

右サイドから放たれた小野瀬のクロスにジャンプ一番、強烈なストロングヘッダーで相手GKランゲラクを抜いた。用意周到に守備的なシフトを敷いて逃げ切りを図る名古屋に対して、ほぼノーチャンスの展開が続いていたG大阪。圧倒的な個を発揮した27歳の一撃で、見事に死地から生還した。

試合後、宇佐美はDAZNのフラッシュインタビューに登場。浮かれた様子はいっさいなく、淡々とインプレッションを語った。

「(自分たちの)順位からすれば、勝点1を拾って帰れるのはポジティブに捉えられる。ここを勝つか負けるかで、だいぶ変わってきてたと思いますから。今日は(宮本)監督が最後まで残してくれた。点を取ってこいというメッセージだと考えていたので、最後の最後で唯一できて良かったかなと思います。ただ、それ以外のところでもっとクオリティーの部分で、引っ張っていきたい」

久々のJの舞台はどうだったかと訊かれると、「空気的にも良い空気でやれました。ガンバのサポーターもたくさん来てくれてましたし。熱かったですけどね、楽しかった」と話し、少しだけ表情を緩めた。

移籍後初先発を飾り、アデミウソンとの2トップで持ち味を存分に発揮した。サイドに流れたり、中盤に下がったりしながらマーカーを引き付け、必殺のスルーパスを繰り出す場面もあった。今後は攻撃のフリーロールを担っていくことになるだろうか。宮本監督は「苦しい時間帯でチームを救う点を決めてくれた。タカシが取ったことはチームとして喜ばしいけど、もっとチームとして彼をどう活かしていくのかをトレーニングしていきたい」と、こちらも冷静に語った。

「次はヴィッセルとの阪神ダービー。もちろん負けられない。チーム一丸となって向かっていきたい」と力を込めた宇佐美。ガンバに、そしてJリーグに、華やかなスタープレーヤーが帰ってきた。

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