元リオ五輪代表MF矢島、飛躍求め浦和からG大阪へ “14歳差”遠藤から「学ぶべき部分多い」

東京Vとのトレーニングマッチにフル出場 「やっていて楽しい」と充実感

 今季、浦和レッズからガンバ大阪に移籍したリオデジャネイロ五輪日本代表MF矢島慎也は、8日に行われた東京ヴェルディとのトレーニングマッチに90分間フル出場した。移籍からの時間を「やっていて楽しい」とし、元日本代表MF遠藤保仁のプレーについて「学ぶべき部分が多い」と話している。

矢島は4-3-2-1システムの「3」の右サイドに入ってスタートした。2列目に遠藤とMF倉田秋が入り、矢島は右サイドのビルドアップに関わりつつ、攻撃の時には前線と絡んでいく役割になっていた。

しかし、この日は東京Vにボールを支配される時間が長く「全体的に守備の部分があやふやだったので、もっと中から発信してハッキリとやった方がいいとは思いました」と、守備に追われる時間が長かった。

その中で、浦和時代からの持ち味で決定機も演出した。前半20分過ぎ、中央に入った遠藤からのボールで前を向くと、2列目を飛ばして1トップのFW長沢駿に球足の長いスルーパスを通し、GKと1対1のビッグチャンスを作った。長沢のシュートはセーブされてしまったが、浦和時代にもFW興梠慎三が相手の背後を取った時に、振りが小さくスピードのあるパスをピタリと合わせるプレーを得意としており、その武器が生かされる形となった。

矢島はこのプレーについて、遠藤のポジショニングとボールの質が自分の良さを引き出してくれていると話している。

「良い位置にいるので、見逃さずに出したい」

「近いポジションにいる時に、自分が前に出たらヤットさん(遠藤)が下がってくれたり、そういう関係があって。自分が後ろにいる時に、良い位置にいてくれるので、見逃さずに出したいという思いはありますし、自分が前にいる時は良いパススピードで欲しいところに来るんです。駿くんへのスルーパスも、ヤットさんが間に入って自分が前を向けたので。一緒にやっていて、学ぶべき部分が多いなと感じます」

また、遠藤も矢島について「もともとクオリティーが高い選手だし、足下の技術には確かなものがある。ボールを受けてくれるし、良いつなぎ役として機能すると思う」と話している。実に14歳差の二人のゲームメーカーだが、流動的にポジションを入れ替えながらラストパスを配球する役目として機能性を高めることが期待される。

矢島は昨季の開幕前もG大阪からのオファーを受け取ったが、悩んだ末に浦和に残留していた。そして今季、2年越しの移籍になった。すでに「結構、最初から慣れましたよ。サッカーの感覚が似ている選手が多いので、やっていて楽しいですね」と表情は明るい。

11日には古巣の浦和とトレーニングマッチがあり、さらに今季はルヴァン杯でも同組となったため、リーグ戦も合わせて最低でも公式戦で4回の対戦が待っている。この日の東京V戦はスコアレスドローに終わったが、レヴィー・クルピ監督の1年目となるG大阪で、矢島は攻撃の中心として定着することが期待されている。

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